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5120×2880ドットの5Kディスプレー体験記 第2回

とにかくデスクトップが「デカイ」

デル「UP2715K」5K解像度の映像はまさに異次元レベル (2/2)

2015年03月03日 18時00分更新

文● 高橋量、編集●ASCII.jp

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5Kディスプレーは動画視聴やゲームにも最適!

 UP2715Kはプロ向けの「デジタルハイエンドシリーズ」にカテゴライズされるモデルだが、プライベートでの利用にも向いている。たとえば、動画を視聴する場合について見てみよう。4Kディスプレーで4K動画を等倍表示するにはフルスクリーンで再生する必要があるが、5120×2880ドットの5K解像度ならフルサイズで表示してもまだ画面に余裕がある。4K動画を再生しつつ、ほかの作業を行なうことも可能だ。

4K動画をフルサイズで再生している様子。デスクトップに余裕があるので、プレーヤーの操作パネルを表示したり、ほかのウィンドウを同時に表示できる

 ただし、4K動画をフルスクリーンで再生すると5Kにアップスケーリング(高解像度化)されるため、エッジが若干ボヤけることもある。とは言え、4K動画ならではの精細さは十分堪能できるはずだ。

Youtubeの2160p動画をフルスクリーンで再生すると、動画によっては精細さが損なわれることもある

FF XIVベンチが印刷物のような鮮明さ

 3Dゲームのグラフィックについては、驚くほど精細だ。エッジが非常にシャープで、リアルタイムでレンダリングされているとは思えない映像を楽しめる。また従来の解像度では潰れて見えなかった部分がハッキリと映しだされ、見慣れた画面でも新鮮な気分で楽しめるだろう。複数のウィンドウを表示しても、プレー画面が狭まらない点もポイントだ。

3Dベンチマークソフト「ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編」を5120×2880ドットの最高画質で実行したときの画面。画像をフルHD前後の解像度で見るとそれほどのシャープさはないが、5K解像度で確認するとまるで印刷物のように鮮明だ。ちなみにこのスクリーンショットは、BMP形式でファイルサイズが42.1MBだった

画面が精細すぎるあまり、テクスチャーの粗さが目立つ場面もあった

OpenGLではなくDirect Xに最適化された5K対応GPUが欲しくなる

 今回試用したデルのハイエンド向けワークステーション「Precision T7910」でのベンチマーク結果は、「2518」の「やや快適」という結果だった。CPUはXeon E5-2630 v3のデュアル構成で、メモリーを64GB、グラフィックス機能をQuadro K6000(12GB)にカスタマイズしているのだが、それでも「快適」という評価にはならなかった。

 そもそもQuadro K6000はOpneGLに最適化されたCG/CAD向けのGPUでゲーム向けではないため、スコアが伸び悩んだのは仕方のないことだ。とは言え、超高性能なGPUでも5K解像度の最高画質でプレーするにはやや厳しいという結果が出ている。今後のハードウェアの進化に期待したい。

試用機で「ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編」を5120×2880ドットの最高画質でテストしたときのベンチマーク結果

5K解像度の映像はまさに異次元レベル

 今回のレビューでUP2715Kを試用してみたわけだが、その映像体験は驚くことばかりだった。解像度が異様に広く、映像は超鮮明。4Kでも十分驚異的なのだが、5Kはもはや異次元レベルだと言ってもいい。

 ただ一点だけ気になったのは、スリープからの復帰が遅い点だ。電源を一度オフにしてから再度オンにすると、映像が表示されるまでに7~8秒程度かかる。技術的に仕方のないことかもしれないが、今後の改善に期待したい。

 UP2715Kは直販価格が18万台と高めではあるが、快適さや作業効率が飛躍的に向上することを考えれば値段に見合う価値はある。写真/映像制作に携わる人やとことんハイスペックを求める人におすすめしたい。

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