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世界初のPepper用アプリコンテストに、ユニークなアプリ10作品が集結

介護からマジックまで!? 「Pepper App Challenge 2015」でロボットプラットフォームの未来を見た

2015年03月16日 11時00分更新

文● 松野/ASCII.jp

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審査員の池澤あやか氏に直撃!

 審査員の目に今回のコンテストはどのように映ったのだろうか。コンテスト終了後、池澤あやか氏にお話をうかがった。

――まずは、審査を終えての所感をお願いいたします。

池澤 「これまでに何度か、別のコンテストで審査員を務めさせていただいたことがあるのですが、今回はすごく票がばらけたな、という印象です。1つだけ優れたアプリがあったわけではなく、どれも優れた作品だったので、見る側の観点の違いで色々な可能性があったと思いますね」

――観客として見ていても非常に楽しいイベントでした。個人的に興味深かったロボアプリなどはありますか?

池澤 「審査員賞(ベストユーザーインタフェース賞)に選ばせて頂いた『Pepper セルフィ』ですね。こういったコンテストでは、アイデアやエンターテイメント性に注力した結果、細かなデザイン面までケアできないことも多いと思うんですが……。そんな中で、『Pepper セルフィ』はインターフェースに強いこだわりを持っているアプリだったと思います。吹き出しで対話を誘導するUIも印象的です」

――逆に、「こういうアプリがあってもよかったのでは」というものはあるでしょうか。

池澤 「家事系のアプリですかね(笑)。ロボットの役割として、『人の役に立つ』という要素も重要だと思うんですよ。今回はコミュニケーションを重視した作品が多かったので、あの中だとそういうものがあっても面白いかな、という気はします」

――池澤さんはご自分でプログラムもされると思うのですが、実際にPepperに触ったことはあるんでしょうか。

池澤 「実はまだないんですよ! 色々やっていきたいなとは思うんですが、現状だとハッカソンに出たりしないと機会がなくて……」

――もし今後、ご自身でアプリを作るとしたら、どんなものを作られますか?

池澤 「Pepperはコミュニケーション寄りのロボットなので、老人ホームや子供の教育など、人と関わるところで活躍していくのがいいですよね。今回、企業向けの受付アプリが出ていましたが、パーティー会場の受付とかにPepperがいたら面白いのかな、なんて思っています。盛り上げ役というか、存在だけで場の空気が暖められそうじゃないですか。Pepperを派手に動かすアプリがもっとあっても楽しいかもしれませんね」

――今後ますます、人型ロボットと人間の共生が進んでいくと思います。Pepperはその先駆けになる存在だと言えそうですが、池澤さんは今後、人型ロボットとどのように関わっていきたいですか?

池澤 「実は、私自身は『ロボットとコミュニケーションする』という未来がまだあまり思い描けなくて。会話の柔軟性であるとか、動きであるとか、人に比べてしまうと『まだまだだな』と感じる部分が多いんです。現状のままのロボット技術を生活に生かしていこうと考えると、やっぱり家事のお手伝いとか、そういう風になってしまう。でも、Pepperを最初に見たとき、会話の柔軟性にけっこう驚いたんですよ。さらに会話の能力が上がってきて『人間らしい』会話が出来るようになってしまったとき、世の中はどうなってしまうのか……と(笑)。人間の新しい友達のような存在になってくれたらいいですよね。どう進化していくか、全然分からないんですが(笑)」

次回開催も決定!

 なお、ソフトバンクロボティクス代表取締役の冨澤氏は最後の挨拶のなかで、2015年度中に2度目の「Pepper App Challenge」を開催することを明言している。今後もPepperの可能性の広がりにぜひ注目したい。




(提供:ソフトバンクロボティクス)

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