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AMD、次期APU“Carrizo”のアーキテクチャー詳細を発表

2015年02月24日 20時00分更新

文● 北村/ASCII.jp

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 AMDは、米国で開催中の半導体に関する国際会議「International Solid State Circuits Conference (ISSCC)」で、コードネーム“Carrizo”こと次期の新型AシリーズAPUに関するアーキテクチャー詳細を発表した。

次期APU“Carrizo”

 “Carrizo”は、最先端の電力管理テクノロジーに加え、新型CPUコア「Excavator」と、専用電源を備えた新型のGPUコア「Radeon」を搭載する新型APU。AMDは、CPUコア単体の消費電力を40%削減しつつ、パフォーマンスを前世代のAPUより大幅に向上できると見込んでいる。

トランジスタを29%増量、H.265ビデオデコード対応、性能とバッテリー寿命を2桁向上などが“Carrizo”の主な特徴となる

“Carrizo”の概要

  • “Kaveri”とほぼ同サイズのダイ上にトランジスタを29%多く搭載
  • 新型CPUコアにより、40%の電力低減と1クロックあたりの命令数を向上
  • 専用電源を備えた新型「Radeon」GPUコア
  • 専用のオンチップH.265ビデオデコード
  • 性能とバッテリー寿命を2桁向上
  • AMDのAPU上に初めてサウスブリッジを統合

アーキテクチャーの進化で
トランジスタ数が29%増加

 “Carrizo”は前世代APU“Kaveri”とほぼ同じサイズのチップ上に29%多い31億個のトランジスタを搭載。HSA財団が策定したフレームワーク「HSA」に準拠する初のAPUとなる。

 このトランジスタ密度の増加により、グラフィックス、マルチメディア・オフロード、サウスブリッジ・システムコントローラーを単一チップに統合できるスペースを確保している。

 マルチメディア・サポートの強化には、H.265規格と、前世代製品と比較して2倍の動画圧縮エンジン数などが含まれる。ハードウェアでのH.265の搭載は、4K解像度のサポート、バッテリー寿命の延長、互換性のあるストリーミングビデオ視聴時の帯域幅要件の軽減を可能にしている。

CPUコアのExcavatorは、Steamrollerより23%小さい

新たな電力効率テクノロジーを採用
消費電力をGPUで最大10%、CPUで最大19%削減

 “Carrizo”には、いくつかの新しい電力効率テクノロジーが導入されている。ドループという電圧の一時的な低下に対応するため、従来のマイクロプロセッサーの設計では、プロセッサーに常に適切な電圧を確保するため約10%から15%の余剰電圧を供給していた。しかし、過剰電圧は電圧増加の2乗に比例した割合で電力が無駄になるため、エネルギーという意味ではコストが高くなる。

 そこで、“Carrizo”ではナノセカンド単位でドループに対する平均電圧を比較。クロックの調整がナノセカンド・レベルで行なわれるため、演算処理性能はほとんど変わらずに、電力消費量をGPUで最大10%、CPUで最大19%削減するという。

ナノセカンド単位でクロックの調整が行なわれるため、消費電力をGPUで最大10%、CPUで最大19%削減できる

 “Carrizo”で発表されたもう1つの電力技術は、「AVFS(adaptive voltage and frequency scaling)」と呼ばれる。これは従来の温度と電力センサーに加え、独自の「シリコン・スピード・ケイパビリティ・センサー」と電圧センサーを導入している。

 スピードと電圧のセンサーにより、各APUがその特定のシリコン特性、プラットフォーム挙動、運用環境に適応。これらのパラメーターにリアルタイムで適応することで、「AVFS」は最大30%の電力を削減できるとしている。

Excavatorコアには10個のAVFSが搭載されており、温度、電圧、クロックを管理することで消費電力を削減している

 また、コア面積の縮小によるCPUの電力の削減に加え、28nmプロセスの最適化により電力効率を改善。これにより、“Kaveri”のグラフィックスと比較し、同じ周波数で最大20%の電力削減を実現している。

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