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電力小売自由化を見据えた新しいサービスを下支え

スマートメーターのBルート活用を促進するIIJの新サービス

2015年02月20日 09時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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2月19日、インターネットイニシアティブ(IIJ)は「スマートメーター活用プラットフォーム」を発表した。2016年度の電力小売自由化に向け、スマートメーターを活用した新しいB2Bビジネスの立ち上げを下支えする。

電力小売自由化は商用ISP勃興時と似ている

 発表会で登壇したIIJ 常務執行役員 プロダクト本部長 石田潔氏は、東日本大震災を機に加速している国内の電力システム改革について説明した。

IIJ 常務執行役員 プロダクト本部長 石田潔氏

 国内の電力システム改革の施策は、電力小売自由化とスマートメーターの2つ柱で進んでいる。電力小売自由化は、地域を越えた電気を融通できる仕組みを確立するほか、料金規制の撤廃にともなう小売業の参入が可能になる。さらに電力事業者の送配電の分離も実施し、さまざまな事業者が公平に利用できる環境を整える。

 もう1つはスマートメーターの導入。現状、送配電会社が設置したスマートメーターからは、送配電会社がデータ収集する「Aルート」のほか、スマートメーターと建物内のHEMS/BEMSなどのエネルギー管理システムをつなぐ「Bルート」などの通信経路が用意される。サードパーティの電力会社は、Bルートを経由して取得したデータを活用できる。

スマートメーターとBルートの活用

 一方で、課題もいくつかある。官民一体で施策が進められているものの、電力小売自由化はビジネスモデルが確保されておらず、「見える化」以外のHEMSビジネスが進んでいない。また、Bルートの開放に関しても、使い道がわからないという課題があるという。そもそも新しいビジネスの可能性はあっても、そもそも電力は安定供給が最優先。セキュリティにも高いレベルが要求される。

 こうした電力小売自由化の現状は、IIJが設立された1992年と似ているという。石田氏は、「単に電気代が安くなるだけではない。アイデア勝負で、新たなビジネスが立ち上がるのではないか?」と指摘。たとえば、消費者向けには、家を買ったら電気代が10年分付いてくるとか、エアコンと電気代がセットで買えるといった付加価値が提供できると説明した。もちろん、省エネや電力使用量の抑制するサービスなども可能。アイデア次第でさまざまなサービスが提供可能になるという。

ビジネス化の具体的なイメージ

デバイス、ネットワーク、クラウドを包括的に提供

 こうした市場動向を踏まえ、IIJが今回発表したのが「スマートメーター活用プラットフォーム」。スマートメーターとBルートを活用した新しいビジネスのため、IIJが自社開発のデバイス、ネットワーク、クラウドをオールインワンで提供する。

デバイス、ネットワーク、クラウドを一体で提供するスマートメーター活用プラットフォーム

 スマートメーター活用プラットフォームは、検診データをリアルタイムで取得し、クラウドと連携するアダプタ「SA-W1」、検診データを蓄積・管理するクラウド型の自動検針システム「PMS(Power Metering System)」、SA-W1を遠隔から集中管理する「SACM(Service Adaptor Control Manager)」から構成される。もともと、SA-W1とSACMは、同社のゼロコンフィグルーター「SEIL」のプラットフォームを採用しており、電力検針データを取得するPMS(開発中)が今回発表となっている。

システム構成の概要

 具体的には、宅内に設置されたアダプターがワイヤレスでスマートメーターのデータを取得し、クラウド側のPMSに送信する。宅内でのワイヤレス通信はスマートメーター標準の無線通信規格である「Wi-SUN」を採用。2015年1月に、ECHONET LiteおよびSMA認証を取得したことで、スマートメーターと家庭内の機器をつなぐBルート経由での検診データの取得が可能になったという。電力の小売事業者はAPI経由でPMSとの連携が可能で、さまざまなサービスで利用できる。

スマートメーターと接続するためのSMA認証を取得

 サービスは、2015年6月にトライアルを開始。2016年度には正式サービスをスタートし、サービスアダプターの後継機リリースやデマンドレスポンス対応を実現。課金代行やビッグデータ解析なども進めていくという。

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