ベンチ環境
Crucial MX200は、CrucialブランドのSSDとしてはハイエンドに位置するモデルであり、そのパフォーマンスが気になるところだ。そこで、性能を実際に検証してみた。テスト環境は、以下に示した通りであり、比較用にCrucial MX100も用意した。検証に利用したのは、Crucial MX200が250GBモデル、Crucial MX100が256GBモデルである。
テスト環境 | |
---|---|
CPU | Intel「Core i3-4130T」(2.9GHz) |
マザーボード | ASRock「Z97 Anniversary」(Intel Z97 Express) |
メモリー | DDR3-1600 4GB×2 |
ビデオカード | GeForce GTX 650 |
HDD | Western Digital「WD10EADS」(1TB) |
OS | Windows 8.1 Pro Update 64bit |
シリアルATA 6Gbps対応製品としては
トップクラスの性能
まずは、定番ベンチマーク「CrystalDiskMark 3.0.3b」の結果から見ていこう。Crucial MX200のシーケンシャルリード速度は518.9MB/sであり、Crucial MX100の500.0MB/sよりも高速だ。公称スペックの555MB/sには及ばないものの、520MB/s近くの値を出しており、シリアルATA 6Gbps対応製品としてはトップクラスの性能といえる。
シーケンシャルライト速度も、Crucial MX200は495.2MB/sであるのに対し、Crucial MX100は345.7MB/sとかなりの差が出ている。
次に、データとしてすべて「0」を書き込む0Fillでも計測してみたところ、Crucial MX200のシーケンシャルリード速度は517.9MB/s、シーケンシャルライド速度は490.5MB/sであり、通常(ランダムデータ)の結果とほとんど変わらなかった。
書き込みの際にデータを圧縮してから書き込むタイプのSSDでは、ランダムデータよりも圧縮がしやすい0Fillのほうがパフォーマンスが向上する。
しかし、Crucial BX100やCrucial MX100は、ランダムデータでも0Fillでもほぼ結果が同じであり、そうしたデータの圧縮処理は行なっていないことがわかる。
つまり、データの圧縮しやすさにかかわらず、安定した性能が得られるわけで、ユーザーにとってより好ましい仕様といえる。
HD Tune Proでも
MX200がMX100よりも高速
今度は「HD Tune Pro 5.50」を利用して、より詳細なテストを行なってみた。HD Tune Proでは、ディスク全域にわたるテストが可能である。
結果は下に示した通りであり、Crucial MX200のリード速度は多少上下があるものの、360MB/s前後が中心であり、平均は366.7MB/sであった。Crucial MX100のリード速度は平均338.0MB/sであり、Crucial MX200のほうが高速だ。
また、Crucial MX200のライト速度は多少上下はあるものの330MB/s前後であり、平均は327.3MB/sであった。Crucial MX100のライト速度の平均は299.7MB/sであり、やはりCrucial MX200のほうが高速である。
Crucial MX200のファイルベンチマーク結果は、シーケンシャルリードが46万4706KB/s、シーケンシャルライトが43万36KB/sで、IOPS値は4KBランダム(QD1)のリードが6563、ライトが2万2863、4KBランダム(QD32)のリードが6万1218、ライトが7万4632。
Crucial MX100では、シーケンシャルリードが47万2767KB/s、シーケンシャルライトが34万124KB/sで、IOPS値は4KBランダム(QD1)のリードが5695、ライトが2万4814、4KBランダム(QD32)のリードが4万7300、ライトが7万6570という結果。
シーケンシャルライトとランダムリードはCrucial MX200のほうが高速で、シーケンシャルリードと4KBランダム(QD32)のライトはCrucial MX100のほうが高速、それ以外はほぼ同等であった。
(→次ページヘ続く 「ファイルコピーが約1.8秒速い」)

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