「VAIO Z」徹底レビュー - 使い勝手最高、驚きのモンスターモバイル
非常に優れた操作性。使い勝手に妥協なし!
改めて、「VAIO Z」の外観面を見てみよう。本体サイズは、約幅324.2×奥行き215.3×高さ15〜16.8mmだ。A4用紙(幅297×奥行き210mm)よりも横幅が3cm弱長い程度と考えれば、サイズ感をイメージしやすいだろう。高さについてはかなり薄く、非常にスリムかつシャープな印象を受ける。
重量は約1.34kgで、13.3型ノートとしては標準よりもやや軽いといった程度だ。ただし変形機構を搭載した2-in-1ノートとしては十分軽いと言える。実際に持ってみるとそれほど重くは感じないのだが、タブレットスタイル時に片手で持って操作するのは少々厳しい。
液晶ディスプレイのサイズは13.3型で、解像度は2560×1440ドット(約221ppi)だ。sRGBのカバー率は100%(面積比は115%)で、色合いは自然かつ鮮やかに感じた。強化ガラスは旭硝子製、高演色LEDおよび集光BL LCDはパナソニックとの共同開発という。
高精細で発色に優れた液晶ディスプレイは文書の閲覧や写真の確認に向いているのはもちろん、精細なタッチでイラストを描くのにも適している。
ちなみに店頭販売向けの前モデル「VAIO Z」(SVZ13119FJ)では解像度が1600×900ドットだったので、ピクセル数が2.56倍に増えていることになる。
新「VAIO Z」のキーボードは、沖電気工業と新たに開発した静音タイプだ。キーピッチは約19mmで、13.3型としては大きめのサイズが確保されている。ファンクションキーや一部の特殊キーはやや小さくなっているものの、比較的余裕のある配列で非常に使いやすい。
キーストロークは約1.2mmとかなり浅めだ。だがタイプ時に軽いクリック感があるため、キーを押したことが確実にわかるようになっている。強めに押し込むとややたわみが生じるが、普通に使っている限りでは特に気にならないだろう。実際に使ってみたところ底打ち感はほとんど感じられず、快適に入力することができた。またタイプ音がかなり小さいので、静かな場所でも周りに迷惑をかけることなく利用できる。
試しにヒザの上に載せてキーボードを使ってみたところ、キーピッチが広いため違和感なく利用できた。接地面積もそこそこあるので、ヒザの上でも安定して使える。
タッチパッドのサイズは実測で約幅105×奥行き65mmで、比較的大きくて使いやすい。実際に使ってみて感心したのは、追従性が非常に優れている点だ。広いデスクトップではシステムの「マウス」設定を変更しないと、カーソルの動きが鈍くなることがある。だが「VAIO Z」ではスケーリング設定でデスクトップを等倍表示に変更しても、カーソルをズムーズに動かせるのだ。マルチジェスチャーの反応も良く、全体的に素晴らしい完成度だと感じている。ここまでストレスなく操作できるタッチパッドは、(ウィンドウズマシンでは)はじめてかもしれない。
デジタイザーを内蔵した「VAIO Z」は、ペン入力にも対応している。筆者はこれまでに「VAIO Duo」シリーズや「VAIO Tap」、「VAIO Fit A」シリーズでペン入力を試してきたが、新しい「VAIO Z」がもっとも快適操作できると感じた。デジタイザーペンや視差の少ない「ダイレクトボンディング」を採用している点はこれまでのモデルと同じなのだが、ペン操作時の追従性や書き味のよさがはっきりとわかるほど改善されているのだ。
認識点のズレはまったくなく、描画時のレスポンスが非常に速い。ボタンやメニューなどの各種コントロールが小さくなるデスクトップの等倍表示でも、快適に操作できた。これまで筆者は、ペンはメモやイラストを描くには向いているものの、ウィンドウやファイルの操作には向いていないと思っていた。だが「VAIO Z」のデジタイザーペンは、あらゆる操作を快適に行なえる。
全体的に見て、「VAIO Z」の使い勝手はかなり優れている。自宅や職場はもちろん、外出先でもストレスなく利用できるはずだ。
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