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13万円の高級ウォークマン「NW-ZX2」を隅々まで解説! 第2回

NW-ZX2開発陣を直撃! 最高音質へのハードのこだわりに迫る!!

2015年02月20日 12時00分更新

文● 海上 忍、編集●ハシモト/ASCII.jp

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銅プレートに金メッキ
シャシーとパーツへのこだわり

 音質向上に向けた試行錯誤は、シャシーにまで及ぶ。「ZX1はアルミ削り出しシャーシがウリだったが、銅板だけのZX1を制作し、そこに容量を倍にしたバッテリーを積んでみたところ、同じS-Master HXなのに音の印象が一変した」(佐藤朝明氏)。ZX2で新採用となった「金メッキ銅プレート」の誕生は、ここに原点がありそうだ。

左がアルミフレームで右が金メッキが施された銅プレート

左がアルミフレームで右が金メッキが施された銅プレート

 シャシーといえば剛性にばかり目が向きがちだが、ZX2は金メッキ銅プレートと密着させたシャシーを積極的にグラウンドとして使う。

基板とプレートはフレームを1枚挟む形で固定される。プレートの凹み部分に重要なパーツが包まれる

基板とプレートはフレームを1枚挟む形で固定される。プレートの凹み部分に重要なパーツが包まれる

銅板(右)に金メッキを施した(左)プレート

銅板(右)に金メッキを施した(左)プレート

プレートを固定するビスも金メッキ

プレートを固定するビスも金メッキ

 「シャシーに流れる電流で音が変わる」(佐藤朝明氏)という確信が、アルミフレームと金メッキ銅プレートの組み合わせを生み出したのだ。

 「グラウンドのキャパシティが大きいほど低域に締まりが出る。銅素材を採用した結果、インピーダンスを下げられるようになった」(佐藤浩朗氏)。ちなみに、ホームオーディオでよく使う“銅”は“鉄に銅メッキ”を施したもので別モノだ。

 しかし、銅は柔らかい上に錆びやすい。そこでメッキを施すことになるが「すずやニッケルのメッキでは我々が目指す音が出なかった。そこでコストはかさむが、金メッキを採用することにした」(佐藤朝明氏)とのこと。

 剛性が必要な部分は引き続きアルミ、インピーダンスを下げたい部分は金メッキ銅プレートで基板とつなぐ、という設計の誕生だ。

(次ページに続く、「音質向上のための重量増加」)

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