実際の利用環境に近いファイルコピーテストでも
BX100が高速
次に、SSDに特化したベンチマークソフト「AS SSD Benchmark 1.7.4739.38088」を利用して、パフォーマンスを計測してみた。
転送速度の測定では、Crucial BX100のシーケンシャルリードが500.58MB/s、シーケンシャルライトが349.01MB/sだったのに対し、Crucial MX100のシーケンシャルリードは495.86MB/s、シーケンシャルライトは331.78MB/sとなった。
シーケンシャルリードの差はわずかだが、シーケンシャルライトはCrucial BX100のほうが確実に速い。
IOPSの計測では、Crucial BX100の4K-64Thrdのリードが7万817、ライトが7万2450だったのに対し、Crucial MX100の4K-64Thrdのリードは8万5571、ライトが7万2646であり、ランダムリードは、Crucial MX100のほうが高速であった。
また、AS SSD Benchmarkには、巨大な単体ファイルのコピーを想定した「ISO」、小さなファイルを多数コピーすることを想定した「Program」、さまざまな大きさのファイルが混在した場合のコピーを想定した「Game」という、3種類のファイルコピーテストが用意されている。このテストの結果は、実際にPCを使う際の使用感に比較的近いので、重要である。
Crucial BX100のファイルコピー時の転送速度は、ISOが320.21MB/s、Programが187.77MB/s、Gameが233.47MB/sであり、コピーにかかった時間はそれぞれ、3.35秒、7.49秒、5.92秒となった。
それに対し、Crucial MX100のファイルコピー時の転送速度は、ISOが234.32MB/s、Programが173.73MB/s、Gameが237.47MB/sで、コピーにかかった時間はそれぞれ、4.58秒、8.10秒、5.82秒で、ISOとProgramはCrucial BX100のほうがかなり高速、GameはCrucial MX100がわずかに高速という結果になった。
コンプレッションベンチマークは、圧縮が効かないランダムデータから、同じ値が続く圧縮しやすいデータへと、連続的にデータ構成を変えて転送速度を計測するテストである。
書き込み時にデータ圧縮を行なうSSDでは、グラフが右肩上がりの曲線となるが、Crucial BX100、Crucial MX100ともに、グラフはほぼ水平となっており、データの構成にかかわらず安定したパフォーマンスが得られていることがわかる。
ATTO Disk Benchmarkの結果もMX100を上回る
最後に「ATTO Disk Benchmark 2.47」を利用して、転送速度を計測してみた。ATTO Disk Benchmark 2.47は、公称スペックに近い値が出やすいテストであるが、Crucial BX100では、転送サイズ8MBでのリードが560.536MB/s、ライトが371.965MB/sとなり、リードは公称以上、ライトはほぼ公称通りの結果となった。
Crucial MX100では、転送サイズ8MBでのリードが551.579MB/s、ライトが346.368MB/sとなり、こちらはリード、ライトともにほぼ公称通りである。
MX100を超えるコストパフォーマンスを実現
HDD搭載ノートPCの換装用として最適
Crucial BX100は、コストパフォーマンスを重視するユーザーを対象とするメインストリーム向けSSDの最新モデルであり、大ヒットしたCrucial MX100を上回るパフォーマンスを持ちながら、実売価格が250GBで1万3500円前後、500GBで2万4000円前後と、リーズナブルな価格を実現していることが魅力だ。
容量も最大1TBまで用意されており、保証も3年保証であるため、少し古いHDD搭載ノートPCの換装用としても最適であろう。
なお、Crucial BX100と同時にハイエンドモデルとして「Crucial MX200」も発表されている。こちらも追ってレビューを掲載する予定だ。
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