MeizuからはMWCで登場か?
スペック的にはミドル~ハイ?
BQから登場したことで、次はMeizuのUbuntuスマホが気になる。Parrino氏は6日のローンチイベントで、Meizuの端末を3月のMWCで披露できるだろうと語ったようだ(イベントのレポートをSujeevan Vijayakumaran氏がブログで報じている)。発売はその後となるようだ。
同時期、Meizu側はAndroidをベースとした自社OS「Flyme OS」とUbuntuのデュアルブートなのか”UFO(Ubuntu Flyme OS)”という言葉をWeiboで明かしているとか。端末は既存製品「Meizu MX4」「Meizu MX4 Pro」のUbuntu版となると予想されている。
Meizu MX4はTD-LTEとFD-LTEの2種類のLTEが利用できる”デュアル4G”スマートフォンで、カスタマイズ版のMediaTek製8コアCPUとなるMediaTek 6595を搭載、5.36型の画面、20.7メガピクセルのソニー製カメラなどを盛り込んだ同社としてはハイエンドとなる。
ここから、CanonicalがUbuntuで狙うのが、ミッドレンジから場合によってはハイエンドであることがうかがえる。BQのAquaris E4.5 Ubuntu Editionは169.99ユーロ。価格帯としては、エントリーよりのミッドレンジ――つまり、Androidが完全に独占している市場だ。
これは、同じく新しいスマートフォンOSであるMozillaの「Firefox OS」との差別化となる。また、中国市場では新しいOS(Firefox OS、Tizen、Jolla)は進出しておらず、MeizuのUbuntuスマホはそういった意味でも注目だろう。
無事発売にこぎつけたところで、今後はUbuntuコミュニティー以外の一般的なコンシューマーをどのように取り込むかが今後問われるだろう。この層はLinuxディストリビューションとしてのUbuntuを知らない人もたくさんいる。Canonicalは独自UIの「Scopes」を差別化とするが、それだけでは認知されているAndroidに対抗するには不十分に見える。今後のエコシステム戦略に期待したい。
筆者紹介──末岡洋子
フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている
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