2月13日、青森市の「ワ・ラッセ」において開催された「青森ITビジネス・マッチング交流会」。前半の基調講演やパネルディスカッションの後に会場を移して行なわれたイベントの第2部では、県内外の15の会社・団体によるショートプレゼン大会が催された。
5分で製品・サービスの魅力を披露!今年はアワードもあり!
後半のショートプレゼン大会では、各社が5分ずつ現在の取り組みについてアピールするもの。今年はモチベーション向上のため、審査員や聴衆が参加したアワード制を導入。あおもりIT活用サポートセンターの蝦名晶子氏とみやぎモバイルビジネス研究会 会長の原亮氏の司会の元、各社が熱いプレゼンを展開した。15組のプレゼンのサマリーを紹介する。
- IT利活用で、青森県に豊かな未来を!(NPO法人あおもりIT活用サポートセンター)
- 青森県内の企業や人に対してIT活用を啓蒙すべく、クラウドソーシングを提案。システム開発、デザイン、モバイルアプリ、ライティングなどさまざまな仕事をプロジェクト形式、コンペ形式、タスク形式などで発注することができる。
- セルフ・マネジメントのためのゲーミフィケーション・アプリケーション(青森大学、リンクステーション)
- 青森大学の学生管理のためにゲーミフィケーションを導入する産学プロジェクトを推進。学生が「ミッション」をクリアすることでレベルアップする、RPGのような仕組みを作り、1年生を対象に実証実験したという。青森大学の教員がRuby on RailsやHerokuなどを活用し、サーバーサイドを開発。ミッションやクライアントの開発は学生が行なったという。
- クラウドサービスによる地域活性化への取り組み(ソフトアカデミーあおもり)
- クラウドへの一足飛びでの移行に不安を持つユーザー向けにサーバーの仮想化やネットワーク構築、BCP対策、バックアップなどのシステム構築サービスを提供する。また、クラウド、OSS、情報セキュリティ関連のセミナーなども手がける。
- クラウドファウンディングを活用して、ビジネスを加速させましょう(一般社団法人MAKOTO)
- MAKOTOは東北の起業家を応援する地元密着型のクラウドファウンディングサイト「Challengestar」を運営する。「志」と「数値目標」などを宣言し、事業の経過を逐一チェックすることで、確実な事業のドライブを可能にする。「打ち出の小槌」と誤解されがちなクラウドファウンディングを使いこなすコツが説明された。
- オープンデータの流通と活用を支援するLinkData.org(一般社団法人リンクデータ)
- 3ステップで機械可読可能なオープンデータを作成できるLinkData.orgを展開する埼玉のIT企業。直近のアクセス数は国が主催するdataorg.jpを超え、国内のオープンデータポータルとしては最大級に成長しているとのこと。大阪市や横手市、京都市など全国863(2015年1月時点)の市町村で利用されており、行政と市民のコラボレーション、質の高い公共サービス、地域資源の発掘などが可能になるという。
- あじたまレインボウ
- メロンやリンゴ、山菜、ブランド豚など青森県鰺ヶ沢市の特産品やそれを使った郷土料理などを首都圏にアピールする有志による地域活性化プロジェクト。SNSを使った生産者と消費者の交流やニッチな生産システム、クラウドソーシングなどにチャレンジする。
- 水産×ITの取り組みとリアルタイム水温情報のオープンデータ化(アンデックス)
- アンデックスは業務ソフトウェアやスマホアプリの開発などを手がける仙台のIT会社。地元の漁師や漁協、大学と協業し、仙台の松島湾でブイを浮かべ、水温やクロロフィル情報をリアルタイムに測定。出漁情報の管理システムなどにチャレンジしている。水温データはオープンデータ化を検討しているという。
- 気軽に使えるPOSレジライト(アイティコワーク)
- 農家向けの産直専用ポスレジを展開する。ラベルの出力から売上管理まで行なえる。昨年は産直以外の事例が増加。大型デパートでの物販に向け、タブレットとバーコードリーダーだけで売り上げ管理するPOSレジライトを提供したという。
- フルマネージドサービスのご案内(ヘプタゴン)
- ヘプタゴンは三沢を本拠地にする東北唯一を謳うクラウド専業ベンダー。クラウドの構築、保守、運用、監視までの一元的に行なうフルマネージドサービスを提供しており、Webやゲーム系の開発で実績を挙げたという。社名はコンパスと定規だけでは作れない最小の正多角形である「七角形」を意味するという。
(次ページ、東北のITの底力と先進性を見せつける充実の内容)