このページの本文へ

T教授の「戦略的衝動買い」 第320回

シャープの1万円電子ノートを“二度めの正直”を狙って衝動買い!

2015年02月18日 12時00分更新

文● T教授、撮影● T教授

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

ソニーの「デジタルペーパー」と比較してみる!

ソニーのほぼA4サイズのデジタルペーパーと比べると、冗談のように小さなWG-N20

ソニーのほぼA4サイズのデジタルペーパーと比べると、冗談のように小さなWG-N20

 同じ手描きのメモ機能を打ち出した法人用商品ではソニーの「デジタルペーパー」(関連記事)が代表的商品だ。WG-N20がメモリ液晶を採用しているのに対して、デジタルペーパーは電子ペーパーを採用している。

 サイズはA4サイズよりわずかに小さいが、実際に筆記している時はその差はほとんど感じない。反射型液晶に比べてコントラスト比も高く、白いきれいな紙のように見えるのが特徴だ。

WG-N20は表面の薄い膜がデスクスタンドのライトを反射して見えづらい時がある

WG-N20は表面の薄い膜がデスクスタンドのライトを反射して見えづらい時がある

デジタルカメラで真正面から撮影しようとすると必ずカメラが映り込む

デジタルカメラで真正面から撮影しようとすると必ずカメラが映り込む

 一方、シャープの電子ノートは、電気スタンドの反射や周囲の映り込みが多く、一般的に背景がグレーぽく、コントラスト比も低い。

 デジタルペーパーの画面サイズは13.3型。計測せずに見ただけでもWG-N20の4倍以上の面積がありそうだ。画面の解像度も1200×1600ドット、16階調とかなり精細で美しい。そしてなんと本体重量はカバーを装着したWG-N20の275gより80gほど重いたったの358gなのだ。

 単純なスペック比較だけでは圧倒的にWG-N20の方が低スペックなのだが、実売価格を聞いた途端、誰もが納得してしまう。

 ソニーのデジタルペーパーは、(オープン価格ではあるが)10万円以上で法人向けに販売されている。一方、シャープの電子ノートは、ウェブの通販などでは1万円前後、つまりデジタルペーパーの10分の1以下の価格で実売されているのだ。

 必ずしも安いものが良いとは決して思わないが、10倍以上の価格差があるとは思えない。

 法人販売だけをうたっているソニーのデジタルペーパーはコンテンツ配信の仕組みやペーパーレスの実現に力を入れて行くのが当座の戦略らしい。

WG-N20のマーカー機能が便利!

ペンは太さを選択できるが、WG-N20が3種類、デジタルペーパーは2種類しかなく……ソニーの方が圧倒的に細い。デジタルペーパーにはもう一段太いペンが必要だ

ペンは太さを選択できるが、WG-N20が3種類、デジタルペーパーは2種類しかなく……ソニーの方が圧倒的に細い。デジタルペーパーにはもう一段太いペンが必要だ

デジタルペーパーに描いたイラスト。細かな線は描けるがマーカー機能がない

デジタルペーパーに描いたイラスト。細かな線は描けるがマーカー機能がない

こちらはWG-N20。ペン先はデジタルペーパーよりワンランク太いが、マーカー機能は便利だ

こちらはWG-N20。ペン先はデジタルペーパーよりワンランク太いが、マーカー機能は便利だ

 ユーザーのほぼ100%がコンシューマーと予想されるWG-N20は、デバイス単体の機能に注力しているようで、マーカー機能などもよく考えられている。

 一方、ソニーのマーカー機能は極めて残念だ。電子ペーパーであるがゆえの問題なのかもしれないが、マーカーペンはPDF化した文字列の選択強調表示にだけにしか使えない。

 この2機種、どちらかと言えば比較する方が間違っており、双方ともお互いに比較されることのない市場にフォーカスを当てている。しかし、ガジェットマニアは、これら両者のいい所を上手く組み合わせるだけで、理想的な電子ペーパーアプライアンスができるのではないかと思ってしまうのだ。

 大昔のパソコン創世記ではない現代、そもそも個人使用、法人使用で製品そのモノに大きな仕様の違いがあるとは思えない。

次ページへ続く、「外部機器との連携機能は進化している!

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン