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13万円の高級ウォークマン「NW-ZX2」を隅々まで解説! 第1回

フラッグシップウォークマン「NW-ZX2」発売! ZX1との違いと音質をチェック!! 

2015年02月16日 12時00分更新

文● 海上 忍、編集●ハシモト/ASCII.jp

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「ハイレゾウォークマン」の基本コンセプトには
他のオーディオプレーヤーとは違うこだわりが!

CD品質の音源にビット拡張とアップサンプリングを施し、最大192kHz/24bitの音として聴かせてくれる「DSEE HX」

CD品質の音源にビット拡張とアップサンプリングを施し、最大192kHz/24bitの音として聴かせてくれる「DSEE HX」

 音質インプレッションの前に、ZX2を含む「ハイレゾウォークマン」の基本コンセプトについて解説しておきたい。

 他製品とスペックを比較するには、ZX2開発陣が目指したであろう「高音質像」について、多少の補足説明が必要だろう。

 まず、フルデジタルが前提としてあること。ZX1に続き採用された「S-Master HX」はクラスD(アンプの駆動種類の1つ)のデジタルアンプであり、音声出力段直前まですべてをデジタル処理する。

 アナログ回路を積むオーディオプレーヤーの場合、DACチップによりD/A変換を行なうが、S-Master HXはDACの役割を兼ねる。デジタル信号の処理に対するアプローチが、他のオーディオプレーヤーとは異なるのだ。

DSDの再生設定

 DSDの扱いに関する理解も必要だろう。S-Master HXに限った話ではないが、世にあるデジタルアンプはDSD(1bitデータ)を直接入力できない。つまりはネイティブDSD再生に対応せず、DSD対応といっても必ずPCM変換されることになる。

 しかし、それは必ずしもデメリットではない。フルデジタルが前提のZX2でネイティブDSD再生しようとすれば、S-Master HXの前段でD/A変換を行ない、後からAD変換しなければならず、S/Nの面で不利になるうえ、デジタルアンプの利点もスポイルされる。

 S-Master HX搭載機に関していえば、PCM変換によるDSD再生は合理的かつ音質的に妥当なアプローチといえる。

イコライザーによる音質調整も可能だ

 一方、フルデジタルなだけにPCM音源の再生には理論上ムダがない。D/A、A/D変換を伴わない“素のデジタル音源”を再生できるため、CDベースの音源との相性は抜群だ。そこをアップサンプリング機能「DSEE HX」で拡張すれば、CDという膨大な音のストックを存分に生かせることになる。

(次ページに続く、「音質をチェック! ドラムの音が違う!!」)

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