このページの本文へ

業界人の《ことば》から 第130回

東証1部上場したPCA、会計士がつくりパイオニア精神持つ風土

2015年02月11日 09時00分更新

文● 大河原克行

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

更なる発展に対する責務

 ピー・シー・エーは、2000年2月に東証二部に上場しており、今回、東証一部に指定替えしたことになる。

 「拠点をみて、これで上場会社ですか、といわれたこともあった」と振り返りながら、「東証一部上場は8年前から計画していたが、途中、リーマンショックや東日本大震災などの影響があり、予定よりは3年ほど遅れた。また、昨年4月の消費増税のタイミングも見計らった」として、東証一部上場という長年の夢を達成したことを明かす。

 だが、水谷社長は、ひとつだけ心残りがあるという。

 それは、創業者である川島正夫氏に、東証一部上場を直接報告できなかったことだ。

 川島氏は、2014年6月27日、79歳で逝去。「オーナーが昨年6月に永眠した。この場を見せられなかったのは残念。それだけが心残りである」と話し、「オーナーである川島正夫が築き上げた、グループ会社を含めて1000人規模の所帯を、これから引っ張っていかなくてはならない」と高らかに宣言した。

 同じ2代目社長の立場にある大塚商会・大塚社長は、「2代目社長はうまくいって当たり前。それで、さらに伸ばしていくのが責務。これからも、業界のなかで一緒に切磋琢磨したい」と、水谷社長に呼びかける。

挨拶に駆けつけた大塚商会の大塚裕司社長

 ピー・シー・エーの2013年度連結業績は、売上高が104億円と初めて100億円を突破した。

 消費税改正特需により、バージョンアップ版の出荷額は当初予想を大きく上回り、前年比倍増という伸長率をみせたほか、新規製品の出荷額が前年比5割増になったという。そして、PCAクラウドも前年比で大幅な増加をみせ、「業績に貢献できるレベルにまで成長した」という。

カテゴリートップへ

この連載の記事

アスキー・ビジネスセレクション

ASCII.jp ビジネスヘッドライン

ピックアップ