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前田知洋の“タネも仕掛けもあるデザインハック” 第59回

Apple Watchの出荷が、なぜか遅れてみえる理由

2015年02月13日 09時00分更新

文● 前田知洋

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出荷が遅いのではなく、発表が異例的に早かった

 ここまでコンセプトやデザインがかっちりと決まっているにもかかわらず、2014年9月の発表から7ヶ月もの時間をかけられてるApple Watch。筆者の予想では、デベロッパーがアプリケーションを製作するための十分な時間を確保し、Apple側ではデベロッパーからのフィードバックによりOSをさらにブラッシュアップする。そのための期間だと想像しています。発売後に大きなバグがあった場合、時計の再インストールって、ユーザーにとっては、ちょっと違和感のある行為なのかもしれません。おそらくそうしたアップデートはiPhone経由になると想像していますが…。

 ちなみに、公式サイトなどでの画像が、どのApple Watchも10時9分30秒に針がセットしてあるのにお気づきでしょうか。これは、針が対称になること、時計のロゴが針で隠れないこと、ストップウォッチなどの副針と重ならないこと、などといった理由で、時計メーカーのハミルトン社の広告などで1926年に10時10分30秒を使われたことに由来しています。まぁ、Apple Watchはそこから1分早めたのが、またAppleらしいといえばAppleらしいところ。

アナログ表示もデジタル表示も、ほとんどが10時9分30秒を指している。

前田知洋(まえだ ともひろ)

 東京電機大学卒。卒業論文は人工知能(エキスパートシステム)。少人数の観客に対して至近距離で演じる“クロースアップ・マジシャン”の一人者。プライムタイムの特別番組をはじめ、100以上のテレビ番組やTVCMに出演。LVMH(モエ ヘネシー・ルイヴィトン)グループ企業から、ブランド・アンバサダーに任命されたほか、歴代の総理大臣をはじめ、各国大使、財界人にマジックを披露。海外での出演も多く、英国チャールズ皇太子もメンバーである The Magic Circle Londonのゴールドスターメンバー。

 著書に『知的な距離感』(かんき出版)、『人を動かす秘密のことば』(日本実業出版社)、『芸術を創る脳』(共著、東京大学出版会)、『新入社員に贈る一冊』(共著、日本経団連出版)ほかがある。現在、ビジスパからメルマガ「なかマジ - Nakamagi 2.0 -」、「Magical Marketing - ソシアルスキル養成講座 -」を配信中。

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