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「ハイパースケールのNW技術を一般企業でも」CTOが目標を語る

“ベアメタルSDN”の広範な普及を目指すビッグスイッチ

2015年02月09日 14時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp 写真● 曽根田元

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――Big Cloud Fabricは、この1月に新バージョン(v2.5)がリリースされてますね。新機能として「VMware vSphere」への対応と書かれていますが、具体的にはどういうものですか。

シャーウッド:これは、vSphere側で新たに仮想サーバを立ち上げたら、その通知をSDNコントローラーが受け取って、自動的にネットワークを構成するというものだ。

 もちろんSDNコントローラーは、API(ノースバウンドAPI)も提供している。現在対応しているクラウドオーケストレーターとしては、vSphereのほかにレッドハットとミランティスのOpenStack、CloudStackがある。

 そのほかにも、新バージョンでは「Fabric Analytics」の機能も追加されている。ネットワークの使用状態や障害などの監視、コンフィグ変更のログ、統計などを一元的に閲覧できる。また、現時点では物理スイッチのみに対応しているが、今年の7~9月期には、Linux KVM/Xenハイパーバイザ対応のvSwitchもリリースする予定だ。

データセンター領域以外にもSDNソリューションを拡大したい

――Big Cloud Fabricのターゲットは、ハイパースケールの顧客ですか、それ以外でしょうか。

シャーウッド:小規模から大規模まで適用できる製品だが、最も導入メリットがあるのはミッドスケールの顧客、エンタープライズだろう。先ほども言ったが、ハイパースケールのように自社で管理ツールなどを開発する余裕のない顧客ということになる。

 おおむね16ラック規模までなら、コントローラー1台で全体を管理できる。コスト的には60%以上の投資削減効果があり、なおかつネットワーク管理の手間やミスを大幅に減らすので、OPEXの面でも効果が高い。

――最後に、今後の展開についてどう考えているか、教えてください。

シャーウッド:現在のBig Cloud Fabricはデータセンター市場にフォーカスしているが、適用先はそこだけではないと考えている。技術的な制約はないので、アクセスネットワークやモバイルバックホール、キャンパスネットワークなど、より幅広い適用先を探っていきたい。

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