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正常時の稼働状態を自動学習し、性能や障害を判定

しきい値設定が不要!サイオス、機械学習を導入した管理ツール

2015年02月03日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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2月2日、サイオステクノロジーは機械学習技術を搭載したITオペレーションの分析ツール「SIOS iQ」を発表した。VMware vCenterで収集したデータを元に正常時のパラメータを学習し、性能や障害を判定するための情報を提供するという。

正常の動作環境を自動学習して稼働状態の問題を検出

 SIOS iQは機械学習の技術を用いて、ITのオペレーションを効率的に行なうツール。「システム全体が学習する」というコンセプトを元に、アプリケーションやコンピュート、ストレージ、ネットワークの稼働パターンをトラッキング。グラフ理論や機械学習などで一部特許出願中の技術を用いて、正常時のパラメータを学習していく。これを元に稼働状況の問題を検出し、仮想およびクラウドでのパフォーマンス、効率性、信頼性を改善するための情報を提供するという。

サイロ化していた情報を収集・分析し、予測やシミュレーションを提供する

 SIOS iQはデータを収集するvCenterサーバーに接続するだけで分析を開始でき、パフォーマンス(P)や効率化(E)、信頼性(R)、キャパシティ(C)などを「PERCダッシュボード」で見たり、利用頻度の低いリソースを特定したり、ホストのキャッシュを分析することも可能になる。「従来のツールと異なり、しきい値を設定する必要がない。機械が学習していき、どういうケースが最適なのかを認識する」(米サイオス CTO セルゲイ A .ラーズィ氏)。

 ロードマップとしては、無償の「SIOS iQ Freeview Edition」を2月末から提供開始するほか、パフォーマンス問題の発見まで行なえる「SIOS iQ Standard Edition」を2015年の第3四半期に、リソースの最適化まで可能な「SIOS iQ Enterprise Edition」を2014年の第4四半期に提供される。現状はVMware vCenterに対応するが、今後はクラウド環境にも対応していくという。

複雑化しつつあるIT環境の管理はもはや人間では難しい

 サイオステクノロジーの代表取締役社長の喜多伸夫氏は、「ITの分野はオートメーションからインテリジェンスの時代になっている。しかし、オペレーションの分野でインテリジェンスが普及していないという課題があった」と語る。

サイオステクノロジー 代表取締役社長 喜多伸夫氏

 こうしたインテリジェンスを導入する背景には、仮想化の浸透が大きい。2012年に物理マシンの台数を抜いた仮想マシンは、2016年に今に比べて3倍になるという(IDC調べ)。しかし、仮想マシンが増え、Software-Definedの名の元で仮想化が多層化し、ハイブリッドクラウドの利用が増えてきた昨今、IT環境はきわめて複雑になっている。

 このように複雑化したIT環境で、障害の原因や事象の相関関係を把握するのはきわめて難しく、今後は人間の管理能力を超えてくることになる。これに対しては、現在でも数多くの管理ツールが存在しているが、ビューは「アプリケーション」「ホスト」「ストレージ」「ネットワーク」などビューがサイロ化され、ツールを利用するにもセットアップやトレーニングが必要になる。これに対して、SIOS iQでは複数の情報を統合し、自動学習させることで、複雑化したシステムの管理を容易にするという。

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