内蔵GPUでは重量級ゲームを高画質で遊ぶのは難しいので、もっと軽めのゲームで動作をチェックしてみる。
「Civilization: Beyond Earth」(画質ウルトラ、アンチエイリアス2x MSAA、解像度1920×1080ドット)と、「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」公式ベンチマーク(画質“最高品質”、1920×1080ドット)で比較しよう。
「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」だとフルHDでは厳しいが、ストラテジー系の「Civilization: Beyond Earth」なら、フルHDでもそこそこ遊べる感じだ。重いゲームはドックで、軽めあるいはアクション要素の少ないプレイ(MMORPGで生産など)なら本体のみで、という使い分けも自在だ。
さてドック内部には450Wの電源ユニットが入っていると解説したが、ハイエンド級カードを内蔵した際、どの程度余裕があるのかチェックしてみたい。計測は「Watts Up? PRO」を用い、アイドル時(起動10分後)および3DMarkの“Fire Strike”の同一シーンでの値を高負荷時として採用した。
ドック使用時は本体側の電源もドックから供給されるせいもあって450Wをまるまるビデオカードに使えるわけではないが、現状ワットパフォーマンスのあまりよろしくないR9 290Xでさえ70W程度の余裕を残している。
実際のゲームだともう少し伸びる可能性もあるが、ゲームをしばらく遊んでみた限り、落ちることはまったくくなかった。
だが使っていて少々気になったのはファンノイズだ。GS30 2M Shadow本体は薄型であるため、冷却力を稼ぐために元々ファンノイズが大きめで、ドック側にもSFX電源とドック内の換気ファンが常時回転している。
そこで圧倒的な静音性を誇るMSI「GTX980 GAMING 4G」使用時のファンノイズを、騒音計「AR815」で測定してみた。暗騒音は約35デシベル、ドック正面30cm位置から測定した。高負荷時の値は「Watch_Dogs」を30分プレイした時の値である。
本来使用したビデオカードは高負荷時でもあまりファンの音が聞こえないモデルだが、GS30 2M Shadowでは高負荷時に51dBAを超える。
これは本体のCPUを冷やすための冷却ファンが全力で回るのと、ドック内蔵のファン2基のファンノイズがアイドル時でもしっかり聞こえるためである。
本体の吸気口は底面にあるが、底面とドックの間のクリアランスが狭いせいで、CPU温度が上がりやすい設計になっているのもノイズが大きい原因になっているのだろう。
ちなみに、このテストにおけるCPUパッケージ温度の最高値は92度、GPU温度の最高値は78度だった。
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