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建物全体が煙突構造という省エネデータセンターの新標準

IDCFの“呼吸するデータセンター”を白河で体感してきた

2015年02月05日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp 写真●曽根田元

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外気冷却に最適化された構造を持つ独特の内部構造

 次に建物の中を見ていこう。建物は鉄骨造の4階建で、骨格をやぐら状に組み立てて、外壁は機能上必要な部材だけで構築しているという。コンクリート造の建物と異なり、鉄板をベースにした内装は宇宙ステーションのようで、他のデータセンターとかなり異なった印象だ。

管理棟の階段を上ってサーバールームに向かう

ちなみに階段を外側から見るとこんな感じ

 白河データセンターの最大の特徴は、やはり外気冷却の全面採用だ。同社の北九州データセンターではあくまで空調がメイン、外気がサブという感じだったが、白河データセンターでは年間負荷の9割を外気冷却でまかなっている。白河の涼しい外気をフィルターを介してコールドアイルに導入し、IT機器を冷却。その排熱を「ホットチャンバー」に送り込み、温かい空気が上昇する煙突効果と太陽熱による上昇気流により、建物の最上部から排気するという構造になっている。極力、機会の手を借りず、自然の力で吸気・排気しているわけだ。

外気を側面から取り入れ、壁吹き出しでサーバールームへ。排熱は煙突効果と上昇気流でホットチャンバーを経由し、チムニー(煙突)から排気する

壁吹き出し方式で外気がサーバールームに吹き込んでいる

 冷やす電力に加え、空気を動かす電力まで押さえることで、コストとPUEを下げているのが大きなポイント。外気の取り込みや内部循環の有無、除加湿などの違いで6つのモードが用意されており、ASHRAEの推奨範囲に収まるよう、すべてが自動制御されている。外気を取り入れ、自然の力学で排気する。植物のように“呼吸するデータセンター”とも言えるだろうか。

右側のダンパー奥がサーバールーム側面にある混気室。ここで外気や排気された空気を循環させ、ちょうどよく

外と接する壁面側のダンパーを開けると……

外から冷たい外気が取り込まれる

 さて、今回は2・3階にあたるサーバールームよりも上階にある排気ゾーンにも立ち入らせてもらった。前述したとおり、IT機器の排気は煙突効果と上昇気流で上階のホットチャンバーを経由し、チムニー(煙突)から排気される。まさに煙突構造だ。

チムニーから下階のホットアイルを見下ろす

ダンパーの開け閉めで排気がコントロールできる

屋上から外に出るとこんな感じ。避雷針も、監視カメラもきちんと設置されている

1号棟から管理棟の上部を除く。実に宇宙ステーションのようなビジュアル

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