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「OpenShift v3」でコンテナ技術を取り込み、DevOps加速を狙う

レッドハット「DokcerやKubernetesは、PaaSにとって自然な進化」

2015年02月02日 06時00分更新

文● 高橋睦美

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 レッドハットは1月29日、オープンPaaS環境を提供する「OpenShift」についての戦略説明会を開催した。現在開発中のOpenShift v3では、「Docker」や「Kubernetes(クバネテス)」といったコンテナ技術を取り込むなど、DevOpsを加速させるプラットフォームとしての強化を図る方針だという。

OpenShiftで重要な役割を果たす「コンテナ技術」を取り込む

 米レッドハット OpenShift製品部門 副社長兼ジェネラルマネージャーのバダニ・アシェシ氏は、コンテナ技術の「Docker」とそれを管理する「Kubernetes(クバネテス)」、コンテナ環境に最適化された軽量OS「Atomic」といった要素が、OpenShiftにおいて重要な役割を果たすと説明する。

レッドハットのクラウド製品ポートフォリオを紹介する、米レッドハット OpenShift製品部門 副社長兼ジェネラルマネージャーのバダニ・アシェシ氏

 OpenShiftは、レッドハットが提供するPaaS製品並びにサービスだ。オープンソース版に加え、パブリックPaaSの「OpenShift Online」、企業プライベートクラウド構築用の「OpenShift Enteprise」というラインアップで構成されている。パブリック/プライベートクラウド、あるいはベアメタル/仮想化など、多様な環境をサポートするハイブリッドモデルを採用していること、複数のプログラミング言語に対応していることに加え、Red Hat Enterprlise Linux(RHEL)との親和性やSELinuxによるセキュリティなどが特徴だ。

 2014年には、エンタープライズ向けに「専用ノード」機能を追加したほか、スタートアップ企業や非営利/教育基幹向け支援プログラムを展開することにより、年間ユーザー増加率88%、年間アプリケーション増加率123%を達成したという。

 アシェシ氏は、現在開発中の次期バージョン「OpenShift v3」では、標準的なコンテナ技術であるDockerのAPIをサポートする他、Kubernetesによるコンテナのオーケストレーションおよび管理などを取り込む予定だとした。さらに、Docker用のさまざまなコンテナを共有できるDocker Hub的な機能も加え、コンテナのポータビリティを高めていく方針だという。

 「コンテナとKubernetesは、PaaSにとって『自然な変化』だ。コンテナベースのマルチテナンシーによって、Herokuなどで作成したアプリケーションを『カートリッジ』として配備することができ、より高い効率が得られる」(アシェシ氏)

 なお同社では、近々、OpenShift Enterprise v3の早期ベータプログラムを展開する予定だ。DockerやKubernetesを活用したDevOps環境の早期評価企業をサポートするという。

国内でもOpenShiftの採用事例が登場、今後もPaaSビジネス強化

 同社がこうした取り組みを進める背景には、DevOpsを推進するプラットフォームとしてOpenShiftを位置付けたいという狙いがある。

 レッドハット プロダクト・ソリューション事業統轄本部 ミドルウェア事業部 事業部長の岡下浩明氏は、「OpenShiftは、さまざまなオープンソースソフトウェアがもたらす革新的な技術を素早く取り入れ、企業アプリケーションのリリースサイクルを劇的に改善できる基盤である」と述べた。つまり、多様なクラウド環境上でコンテナ技術を活用し、マイクロサービスアーキテクチャによる新しいアプリケーション開発をDevOpsで加速する、というイメージだ。OpenShiftでは、一連のプロセスに必要な機能を統合された形で提供していくという。

レッドハット プロダクト・ソリューション事業統轄本部 ミドルウェア事業部 事業部長の岡下浩明氏

 加えて、AtomicやRHEL OpenStack Platform、あるいはRed Hat JBoss xPaaSといった同社製品群との組み合わせも、他社PaaSとの差別化のポイントにしていきたいと語った。 JBoss xPaaSは、MQやESB、BPM関連製品との統合により、IoTやビッグデータ統合のためのプラットフォームとして定義、展開していくという。

レッドハットのPaaSのシナリオ

 米国では、金融/クレジット関連の分析サービスを提供するFICOの他、CA Technologies、Cisco SystemsといったITベンダーもOpenShiftを採用しているという。日本国内では、オージス総研とクオリカの2社がOpenShift採用を決定したそうだ。両社はいずれも「アプリケーション開発に必要な環境構築とデプロイに要する時間の短縮を狙ったほか、コンテナベースのアプリケーションプラットフォームとしてビジネスを展開していく」(岡下氏)という。

 レッドハットでは、こうしたケースをリファレンスアーキテクチャとして、国内におけるPaaSビジネスを強化していく。並行して、OpenShift構築パートナー制度やOpenShift認定制度の導入も進めていく方針だ。OpenStackを組み合わせたリファレンスアーキテクチャの構築も促進する。

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