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Oracle DBに最適化された統合システム最新版、ハード/ソフトの融合も進む

新しいオラクル「Exadata X5」はオールフラッシュ構成に対応

2015年01月30日 06時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 日本オラクルは1月29日、データベース処理向けに最適化されたエンジニアドシステムの最新版「Oracle Exadata Databas Machine X5」の国内提供を開始した。ハードウェアの基本性能が強化されたほか、オールフラッシュストレージ構成など、用途に応じた柔軟な構成が可能になっている。

「Oracle Exadata Databas Machine X5」の製品特徴。オールフラッシュストレージ構成で超高速なパフォーマンスが実現可能になった
発表会に出席した日本オラクル 取締役 代表執行役社長兼CEOの杉原博茂氏日本オラクル 副社長執行役員 データベース事業統括の三澤智光氏

価格は据え置き、ハード/ソフトともに大幅な強化と“融合”

 Exadata X5は、Exadataシリーズの6世代目となる製品。Exadataは「Oracle Database」の処理に最適化されたハード/ソフトを備え、事前構成/チューニング済みで提供されるエンジニアドシステムのため、高いパフォーマンスを容易に得られると同時に、導入や実装の期間を大幅に短縮できるメリットがある。

 参考価格は2390万円(ハードウェア最小構成、税抜)からと、前世代から“据え置き”だが、ハードウェアは増強されている。フルラック構成(DBサーバー×8台)の場合、サーバーのCPUコア数が前世代比で1.5倍の288コアに、最大メモリ容量も1.5倍の6TBになっている。

オラクルはExadataのハードウェアを継続的に増強してきた。初代モデル比でCPUコア数は4.5倍、メモリ容量は24倍にもなっている

 従来のExadataでは、内蔵のストレージサーバーはHDDベースであり、フラッシュはDBキャッシュ用にのみ使われていた。Exadata X5では、新たにPCIeフラッシュストレージを用いたオールフラッシュ構成もラインアップされている。フルラック/オールフラッシュ構成の場合、総容量は179TB(1.6TB PCIeフラッシュ×112枚)となり、すべてのファイルとキャッシュをフラッシュベースのストレージに保存できるようになった。

Exadata X4までのフラッシュは「DBキャッシュ用」の位置づけだったが、X5ではファイルストレージとしても利用する。オールフラッシュ構成では1ラックあたり179TB

 また、サーバー/ストレージ台数の弾力的な構成も可能になった。これまでは、あらかじめ決められた台数構成(8分の1ラック~フルラック)で導入する必要があったが、X5からは必要に応じてサーバー、HDDストレージ、フラッシュストレージを個別に追加していくことができる。

 Exadata X5では「Oracle VM」による仮想化もサポートしている。日本オラクルの三澤氏によれば、ハード/ソフトの高度な統合により「OS(Oracle Linux)レイヤー、ハイパーバイザ(Oracle VM)レイヤーのオーバーヘッドはほとんどゼロ」であり、他社ハイパーバイザとは異なり、Oracle VMからCPU、ネットワーク、ディスクI/Oの各リソースを制御、パフォーマンスを最適化できる強みもあるという。

Exadata+Oracle VM+Oracle Linux上でOracle DBを動かすことで、オーバーヘッドなしで高いパフォーマンスが期待できるとしている

 また、Exadataソフトウェアもさまざまな点で強化されている。たとえば、Exadataは80Gbps(40Gbps×2)のInfiniBandインターコネクトを備えているが、X5ではDBから直接InfiniBandハードウェアに直接アクセスできる「Exafusion」を実装した。これにより、RACクラスタ間の通信レイテンシが極小化されるなどのメリットがある。

 また、インメモリデータベースを他のサーバーノードに複製することでフォールトトレラント性を確保する機能、DBサーバー/ストレージサーバーの障害をハードウェアレベル(InfiniBandスイッチ)で瞬時に検知する機能も追加されている。

ソフトウェアの強化点。三澤氏は、Exadataはハードウェアを強化しているだけでなく、ソフトウェアの力でハードウェア性能を最大限に引き出していると語った

 三澤氏は「単にハードウェアを強化したという話ではなく、ハードウェアをソフトウェアの力で強化している」「(フラッシュストレージについて)他社製フラッシュと異なり、オラクル製フラッシュはOracle DBの挙動を理解している。インテリジェント化されている」などと説明し、ソフトウェアとハードウェアが“融合”しているExadataの強みを強調した。

サン・マイクロ買収の真意は「スーパー・クラウド・システムズ」?

 日本オラクル社長兼CEOの杉原氏は、今年からオラクルでは「スーパー・クラウド・システムズ」という言葉を使っていくと述べ、その旗艦製品に当たるのがExadata X5だと説明した。

“クラウドNo.1企業”を目指すオラクル、エンジニアドシステム製品群も「スーパー・クラウド・システムズ」と呼んでいくという

 「サン・マイクロシステムズの買収から5年が経った。ラリー・エリソン(会長兼CTO)はその真意を語ってこなかったが、ソフトウェアの会社が究極を突き詰めると、ハードウェアも作らないとだめだということに行き着いた」(杉原氏)

 杉原氏は、今回のExadata X5を皮切りに、今後もスーパー・クラウド・システムズとして「モンスターマシンを出していく」と述べ、他のエンジニアドシステム製品にも今回のExadata同様の技術を載せていく方針を語った。

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