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T教授の「戦略的衝動買い」 第317回

10万円超の極上電子ペーパー!? ソニー「DPT-S1」を衝動買い!

2015年01月28日 12時00分更新

文● T教授、撮影● T教授

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140kg相当の情報が358gの端末に!

設定作業の開始だ……現在時刻に続いてユーザー名の登録だ

設定作業の開始だ……現在時刻に続いてユーザー名の登録だ

スマホと同じくモバイルクライアント系の設定の最初はネットワーク環境の設定だ

スマホと同じくモバイルクライアント系の設定の最初はネットワーク環境の設定だ

現在使えるWi-Fiネットワークを自動的に見つけてくれるので、あとはパスワードを入力して使用可能にするだけだ

現在使えるWi-Fiネットワークを自動的に見つけてくれるので、あとはパスワードを入力して使用可能にするだけだ

 さて、DPT-S1の充電はすぐに100%になったので、本体を再起動し、早速設定作業に入った。設定そのものは昨今のスマホとほぼ同じ。時刻の設定やユーザー名の登録が終われば、メニューから「設定」を選択しWi-Fiの設定に入る。DPT-S1自身が自宅や近隣のモバイルルーターを自動的に見つけて表示してくれるので、目的のルーターを選択し、パスワードを入力して無事接続できれば終了だ。

 DPT-S1には内部に4GBのストレージが用意されているが、ユーザーが使用できるのはそのうちの約2.8GBだ。記憶容量を増設するには背面にあるスロットにmicroSDカードを挿入する。現在、筆者は32GBのmicroSDカードを使用している。

背面のスロットを開けてmicroSDカードを挿入する。筆者は自宅に余っていた32GBを使用。これで平均1枚1MBのPDFファイルならA4版換算で約3万2000枚……軽く大学ノート数百冊分以上に該当するだろう

背面のスロットを開けてmicroSDカードを挿入する。筆者は自宅に余っていた32GBを使用。これで平均1枚1MBのPDFファイルならA4版換算で約3万2000枚……軽く大学ノート数百冊分以上に該当するだろう

 内部ストレージと外部microSDカードの合計約35GBのストレージで、平均1枚1MBのPDFファイルなら3万5000枚ものファイルをDPT-S1に収納記録できることになる計算だ。“捕らぬ狸の皮算用”ではないが、これはA4コピー用紙の資料が1枚4gだとすれば、なんと140kg相当のA4コピー用紙をたった358gの超軽量DPT-S1に収納して持ち運べるということを意味している。

合成ファブリック製の薄いスリーブケースは取り出しも簡単で役立つ仕様だ

合成ファブリック製の薄いスリーブケースは取り出しも簡単で役立つ仕様だ

右下のもっとも目立つ位置に電源スイッチがある。スリープモードからのオン/オフも兼用

右下のもっとも目立つ位置に電源スイッチがある。スリープモードからのオン/オフも兼用

ボトム位置にある操作ボタン。左からバックボタン、ホームボタン、メニューボタン。いずれもクリック感のある物理的ボタンスイッチだ

ボトム位置にある操作ボタン。左からバックボタン、ホームボタン、メニューボタン。いずれもクリック感のある物理的ボタンスイッチだ

 DPT-S1は、右下にあるパワースイッチ(電源のオン/オフのボタン)とDPT-S1の下側の額縁上に左から列ぶバックボタン(一つ前に戻る)、ホームボタン(ホームに戻る)、”メニューボタン”(その画面で可能なメニューを表示)の4つの物理的クリック感のあるボタンで操作を行なう。これらのボタン操作以外の、すべて操作は専用スタイラスによるタッチ操作だ。

使い心地は紙に鉛筆で描く感じに極めて近い!

さっそく落書きをしてみた。愛用のBoogie Boardよりペン先が圧倒的に細くてキレイ。書き味の良好な初代Boogie Boardより軽快な紙に近い書き味を実現している

さっそく落書きをしてみた。愛用のBoogie Boardよりペン先が圧倒的に細くてキレイ。書き味の良好な初代Boogie Boardより軽快な紙に近い書き味を実現している

 早速、ホームボタンを押して「ノート」を選択してスタイラスで描いてみた。紙の上に鉛筆やボールペンで描くのとはやっぱり違うが、ガラスの上を先の丸いスタイラスで描く昨今のタブレットなどと比較すると、その書き味は極めてグッドだ。筆者が比較的好きだった安価なBoogie Boardよりも、紙に鉛筆で描く感覚に近い。

 一つの要素は、実際に筆跡を表示する表示素子とスタイラスペンの先との間に、分厚いガラスやタッチパネルが存在せず、薄い保護フィルムだけなので、筆跡とペン先との視差ズレが限りなく少なく、極めてナチュラルな筆記感覚を実現しているのだろう。

 筆記に対する表示の追随性はなかなか良く、ついつい高速でペン先を移動させてしまうクセのある筆者でも、もう少し追随性がアップすれば100点だと思った。

クラウドストレージに保存したPDFファイルをPCで見てみた

クラウドストレージに保存したPDFファイルをPCで見てみた

同じファイルにペン先の色を赤に変えて描き加えてみた。DPT-S1上では変化は分からないが、クラウドストレージにアップロードされたPDF画像をPC上で見たらちゃんと赤で表示されている

同じファイルにペン先の色を赤に変えて描き加えてみた。DPT-S1上では変化は分からないが、クラウドストレージにアップロードされたPDF画像をPC上で見たらちゃんと赤で表示されている

 筆記ツールにはペン(太・細)や消しゴムなどがある。DPT-S1そのものは、モノクロ16階調ではあるが、PCやスマホ、タブレットなどのカラーデバイスで見た時のためにペンは青と赤のカラー選択が可能となっている。

クラウドストレージへのアップロードが便利!

webDAV対応のクラウドストレージにアップロードするための設定は簡単だ

webDAV対応のクラウドストレージにアップロードするための設定は簡単だ

 筆記データはPDFファイルとして、内部のストレージやユーザーが増設したmicroSDカード内に収納されるが、内蔵のWi-Fi機能を使ってルーター経由でwebDAV対応のサーバー(クラウドストレージ)にアップロードすることも可能だ。

 webDAV対応のクラウドストレージは、有名なところではDropboxやBoxなどがあるが、筆者は最近使っているBoxをDPT-S1用のクラウドストレージとして使ってみた。設定はDPT-S1のホーム画面から「設定」を選び、その中の「サーバ設定」で行なうが、設定そのものは極めて簡単だ。また、DPT-S1上の任意のホルダー内のファイルとクラウドストレージを同期させることも簡単だ。

実際に手書きしたチープアイデアのPDF画像をクラウドストレージにアップロードしてPCで見てみた

実際に手書きしたチープアイデアのPDF画像をクラウドストレージにアップロードしてPCで見てみた

同じクラウドストレージにアップロードされたPDF画像を筆者のiPhone 6 Plus(左)とGALAXY Note Edge(右)で表示してみた

 実際に筆記したPDFデータをクラウドストレージであるboxにアップロードしたり、任意のホルダー内のファイルは常に同期できることは極めて便利な機能だ。データ共有をしているPCやタブレット、スマホで表示させてみたが、手書きデータが極めて簡単にネット上のあらゆるデバイスで共有活用できるのはなかなか感動的だ。

筆記した文章やチャートは個々にアップロードすることも、任意のホルダーに収納してクラウドストレージとの間でファイル同期を行なうことも可能だ

筆記した文章やチャートは個々にアップロードすることも、任意のホルダーに収納してクラウドストレージとの間でファイル同期を行なうことも可能だ

(次ページに続く、「さまざまな使い方ができそうだが……」)

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