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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第390回

猫撮影には単焦点の中望遠レンズがおススメ!

2015年01月23日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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チルト式モニター&中望遠レンズの組み合わせるはカンペキ!

 中望遠だと形がきれいに出る。真正面から四角く切り取ってさまになるレンズってのもいい。そんな感じで、団地の階段猫を狙ってみた。

「K-50」+「PENTAX-DA ★ 55mmF1.4 SDM」。古い昭和の団地でくつろいでた長毛種。扉や壁の寂びた感じがまた猫にあう。鼻筋がすっと伸びた美猫でした(2014年12月 ペンタックス K-50)

「K-50」+「PENTAX-DA ★ 55mmF1.4 SDM」。古い昭和の団地でくつろいでた長毛種。扉や壁の寂びた感じがまた猫にあう。鼻筋がすっと伸びた美猫でした(2014年12月 ペンタックス K-50)

 古い高度成長期初期の団地を眺めながら歩いてたら、1Fの扉の前に猫がちょこんと座ってたのだ。

 単焦点レンズは標準ズームレンズに比べるとレンズが明るいので、絞り開放で撮ると背景が大きくボケる。特に背景がすっと抜けてるとふわっとボケて手前の猫が浮かび上がってくるのがまたよし。

「D5300」+「AF-S Nikkor 85mm f/1.8G」。中望遠の定番レンズ。ポートレート向きだが、猫を撮る時も背景がふわっとぼけてやわらかい写真になる。目ヤニはとってあげたかった(2014年12月 ニコン D5300)

「D5300」+「AF-S Nikkor 85mm f/1.8G」。中望遠の定番レンズ。ポートレート向きだが、猫を撮る時も背景がふわっとぼけてやわらかい写真になる。目ヤニはとってあげたかった(2014年12月 ニコン D5300)

 中望遠レンズにチルト式モニターのカメラを組み合わせると完璧。草むらにいる猫も撮りたい高さから狙えるのだ。

 前ページ冒頭写真がそう。ちょいと猫とにらめっこしちゃったときの1枚。ここまで近寄らせてくれた。

 一眼レフでもチルト式モニターのカメラはあるが、機種によってライブビュー時のAF速度が全然違うので注意。

 「EOS 70D」はライブビュー時でもAFがそこそこ快適なカメラなので使いやすい。木の枝が邪魔だったので、ライブビューモードにし、猫がよく見えるアングルを探して狙ってみた。実はこの猫の目線の先には別の猫がいて、そっちに気を取られてたのだ。

「EOS 70D」+「EF100mm F2.8 マクロ USM」。マクロレンズではマクロ撮影をしなきゃいけないって道理はなく、普通に中望遠レンズとして使ってもよし。しっぽのシマシマがなかなかかわいい(2015年1月 キヤノン EOS 70D)

「EOS 70D」+「EF100mm F2.8 マクロ USM」。マクロレンズではマクロ撮影をしなきゃいけないって道理はなく、普通に中望遠レンズとして使ってもよし。しっぽのシマシマがなかなかかわいい(2015年1月 キヤノン EOS 70D)

 AFが速いカメラならこちらに向かってくる猫を撮るのにもいい。ほどよい距離からこちらに歩いてくる様子を捉えることができるのだ。このふさふさ猫、よく撮ってるんだけど、こうやって歩いてる姿は実ははじめて。冬毛なのでよけい大きく見えて、のそのそ感が楽しい。

 それにしても、これだけ長毛だと身体がでかく顔が小さく見えますな。夏とは印象が全然違う。

「α58」+「SAL85F28(85mm F2.8)」。モニターがチルトするカメラなので低い位置で狙いやすい。AF-Cモードで歩いてくる姿を連写した中から、前足をひょいと上に上げた瞬間のカットを狙ってみた(2015年1月 ソニー α58)

「α58」+「SAL85F28(85mm F2.8)」。モニターがチルトするカメラなので低い位置で狙いやすい。AF-Cモードで歩いてくる姿を連写した中から、前足をひょいと上に上げた瞬間のカットを狙ってみた(2015年1月 ソニー α58)

 かくして、猫好きなら最初の交換レンズに中望遠の単焦点レンズをお勧めいたします。手頃な価格なのもまたよし。

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筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/


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