8.9型の「Diginnos DG-D09IW」と10.1型の「Diginnos DG-D10IW2」
人気の8型より使い易い! 8.9/10型タブレットの実力を探る-ドスパラ「Diginnos」
2015年02月04日 15時00分更新
CPUパワーは、3モデルほぼ同等
CPUの性能を計測する「CINEBENCH」では、かなり低めの結果が出ている。処理能力よりも省電力性能を重視したAtomのエントリー向けCPUであることを考えれば、妥当なスコアだろう。「Diginnos DG-D08IW」のレビュー「1万円台で実用的! 8型 Windows 8.1 タブ「Diginnos DG-D08IW」はこう使う」でも同じベンチマークの結果を紹介しているが、ほぼ同じ結果が出ている。
ランダムアクセスがHDDより高速
ストレージのアクセス速度を計測する「CrystalDiskMark」では、両モデルともシーケンシャルリードで87MB/秒、シーケンシャルライトで42MB/秒という結果となった。一般的なHDDよりもアクセス速度は遅いため、サイズの大きいファイルを操作するにはやや時間がかかる。だがそもそも、ストレージ容量とCPUパワーが控えめなタブレットで、サイズの大きなファイルを頻繁に操作する機会は少ないはずだ。一般的な利用では、特に気になる場面はないものと思われる。
それよりも、Windows 8.1の快適さに大きく影響する「4K」のアクセス速度が速い点に注目したい。これは4KB単位のランダムリード/ライトの速度で、高速タイプのHDDでも0.5~2MB/秒程度であることを考えると、体感速度はだいぶ違うはずだ。先ほど紹介した「Windowsシステム評価ツール」の結果でも、ストレージ関連のスコアは「7.1」という高い結果がでている。HDDはどんなに高性能なモデルでも「5.9」止まりなのだ。
高負荷時の発熱には違いが
マシンの総合的な性能を計測する「PCMark 8バージョン2」でも、それぞれ同じようなスコアとなっている。だがここで、右側のグラフに注目していただきたい。CPUの温度を「CPU Temperature」を見ると、「Diginnos DG-D09IW」が50度付近で推移しているのに対し、「Diginnos DG-D10IW2」では35度前後だ。これは筐体の大きい10.1型のほうが内部に余裕があり、CPUの温度上昇を抑えていると考えられる。実際に手にして使った限りでは温度の違いを感じることはなかったが、高解像度の動画を長時間視聴するような場面では違いを感じられるかもしれない。
「3DMark」の結果をご覧いただくとおわかりのように、3D性能については残念な結果が出ている。負荷の低い軽めの3Dゲームでも、プレーは厳しいだろう。「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編」や「ドラゴンクエストXベンチマークソフト」の結果を見ても、3D描画性能が足りていないことがわかる。もっとも、パワーを抑えたパーツ構成を考えれば妥当な結果だ。なお2D描画主体のゲームについてはそれほど高い性能を必要としないため、たとえばブラウザーゲーム程度なら快適にプレー可能と思われる。
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