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Node.jsの模倣フレームワーク「IO.js」がバージョン1.0になり、本家を追い抜いた

2015年01月30日 07時00分更新

文● Lauren Orsini via ReadWrite

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しかし二者が再び統合しないということではない

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人気のWebアプリケーション構築フレームワーク Node.jsを取り巻く環境は興味深い変化を見せた。Node.jsの模倣品ともいえるIO.jsが14日、Nodeに先駆けてバージョン1.0になった。これは多くの場合、実験的なβ版から製品版になった事を意味する。

Nodeはここ数ヶ月のあいだ、開発者たちの間で綱引きの様な状態にあった。Nodeプロジェクトに貢献した主な人々は、最近になってIO.jsをJoyentによって管理されているNode.jsから切り離した。このプロジェクト分岐の一因として、開発者たちがJoyentのリリーススケジュールが遅いことにフラストレーションを抱えていた事が挙げられる。Nodeはまだバージョンが1.0に達していない。

IO.jsがバージョン1.0になったのは先週火曜日のことで、Node.jsでは提供されていない機能を備えている。プロジェクトマスターであり広報でもあるミカエル・ロジャーズの話によると、β版はグーグルのV8 JavaScriptエンジンで動くという。

「Node.jsでは特定のフラグを立てる事で有効になる様々な機能がデフォルトで提供されている」と、ロジャーはInfoWorldで語った。

IO.js 1.0はユーザーというよりも開発者向けのものだ。デバッグ向けの機能であるasyncwrapなどを含む幾つかは、Node.jsのそれよりも先進的なものではあるが、安定性には劣る。

IO.jsが前進する中、その主な支持者たちはNode.jsの事も忘れていない。IO.jsプロジェクトに参画してる人たちの中には、Node.jsの諮問会にも名を連ねており、その中にはNode.jsのかつてのリーダー、アイザック・シュルターや、Strongloopの共同設立者であるバート・ベルダーもいる。IO.jsは今後も開発者たちの実験の場で在り続けるし、Nodeはユーザー向けの安定版という点も変わらない。

NodeとIO.jsのコントリビューターが被っている限り、プロジェクトとしては分かれているものの全く別個のものになることはない。JoyentCEO、スコット・ハモンドはReadWriteに対して、プロジェクトに関わる人たちは同じモチベーションを共有しているので、いずれ二つは再統合されることになるだろう、IO.jsプロジェクトは異なるペースで進んではいるが、Node.jsをより良い物にすることも関心事ではあると語ってくれた。

「Node.jsは常に製品版としてのコードを提供するためのものであり、数えきれないほど多くの人々に利用されている。IO.jsはユーザーに一般提供するまでには至らない、安定性には欠けるが実験的な事を行う場である。これはプロジェクト及びコミュニティにとって大事なことであり、早い段階で色んな事を実際に試すことが出来るということは、プロジェクトを健全なものにしておくために重要な事だ」

トップ画像提供:Craig Cloutier

Lauren Orsini
[原文]


※本記事はReadWrite Japanからの転載です。転載元はこちら


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