LTEに対応していながら2万円台で購入できる格安スマホ。その比較を続けてきたが、最後となる4回目はスタミナチェック。ハイスペック機種と比べるとバッテリー容量は小さいが、実際のところはどうだろうか?
Ascend G620S、KC-01、freetel XM
3機種それぞれ1勝で迎えた4回目
2万円台(税抜)で購入できる格安スマホを比較してきた本連載。ファーウェイ「Ascend G620S」、UQ mobileが提供している京セラ製の「KC-01」、freetel「freetel XM FT142D」の3台だが、料金チェックでfreetel XM(関連記事)、スピードチェックではKC-01(関連記事)、カメラ比較ではAscend G620S(関連記事)とそれぞれ1勝である。
あらためて主なスペックをおさらいしておこう。
Ascend G620S | KC-01 | freetel LTE XM FT142D | |
---|---|---|---|
メーカー | ファーウェイ | 京セラ | プラスワン・マーケティング |
本体サイズ | 約72.1×142.9×8.5mm | 約64×127×11.1mm | 約70.4×142.3×7.8mm |
重量 | 約160g | 約133g | 約132g |
画面サイズ | 5型 | 4.5型 | 5型 |
画面解像度 | 720×1280ドット | 540×960ドット | 720×1280ドット |
OS | Android 4.4.4 | Android 4.4.4 | Android 4.4.2 |
CPU | クアッドコア 1.2GHz | クアッドコア 1.2GHz | クアッドコア 1.2GHz |
ROM/RAM | 8GB/1GB | 8GB/1.5GB | 16GB/1GB |
メモリーカード | microSDHC(32GB) | microSDHC(32GB) | × |
下り最大通信速度 | 150Mbps | 100Mbps | 150Mbps |
LTE対応周波数 |
2GHz/1.7GHz/ 800MHz |
2GHz/800MHz |
2GHz/1.7GHz/ 800MHz |
キャリアアグリゲーション | × | × | × |
VoLTE | × | × | × |
無線LAN | 2.4GHz対応 | 2.4GHz対応 | 2.4GHz対応 |
テザリング | ○(最大8台) | ○(最大10台) | ○(最大8台) |
カメラ画素数 |
800万画素CMOS (裏面照射型) |
800万画素CMOS (裏面照射型) |
800万画素CMOS |
インカメラ | 200万画素CMOS | 200万画素CMOS | 100万画素CMOS |
防水/防塵 | ×/× | ○/○ | ×/× |
ワンセグ連続視聴 | × | × | × |
フルセグ連続視聴 | × | × | × |
FeliCa | × | × | × |
赤外線通信 | × | × | × |
NFC | × | × | × |
Bluetooth | 4.0 | 4.0+LE | 4.0 |
MHL(HDMI) | × | × | × |
Miracast | ○ | × | × |
SIM形状 | microSIM | microSIM | microSIM |
バッテリー容量 | 2000mAh | 2000mAh | 2300mAh |
Qi | × | × | × |
カラバリ | ブラック、ホワイト | ブラック | ブラック、クリスタルホワイト |
バッテリー容量は2000mAh、2000mAh、2300mAhと、最近のハイスペックスマホと比べると見劣りする数字。しかしOSはAndroid 4.4で、ディスプレーも小さめだ。バッテリーに影響がありそうな余計な機能も少ないはず……。バッテリーに加えて、独自の機能や小技を比較し、この3機種でのNo.1を決める。
YouTubeの2時間連続再生では
勝者はfreetel XM
最初のスタミナチェックはYouTubeの2時間連続再生テスト。満充電にした3機種を、同じ場所、同じ時間に再生し続ける。
従来はLTE通信でこのテストを行っているが、格安スマホということを考えると、挿すSIMカードも格安SIMの可能性が高い。となると動画はWi-Fi接続で見る人が多数だろう。
そこで今回はWi-Fiで2時間再生し続けることにした。他の設定は音量は中くらいに手動で調整し、明るさセンサーは自動。同じアカウントで同期し、GPSを有効にしたうえで、Bluetoothはオフ。他の設定は初期状態のままとした。なおバッテリーの消費経過はアプリの「Battery Mix」で行なっている。
Ascend G620S | KC-01 | freetel XM | |
---|---|---|---|
2時間視聴後の バッテリー残量 |
67% | 67% | 70% |
結果はfreetel XMの勝ち。3%リードし残量は70%。Ascend G620SとKC-01は残量67%で並んだ。
歴代機種のなかでは70%台で“標準的”という印象。60%台になると若干バッテリーが持たないという感じになる。やはりバッテリー容量が小さい3機種だけあって、最新のハイスペック機種ほどではないようだ。しかし特別に悪いというほどでもなく、価格を考えると十分と思う。
カメラ、Kindle、ナビでは
KC-01が最後に逆転する
続いて、複数機能を使ったときのバッテリー消費を見てみよう。まずはカメラで静止画50枚、動画を10分撮影、そのままWi-FiでKindleをインストールし、電子コミックを1冊読み、さらに外出して30分間GPSを使いマップでナビを行なう。
なお外出時は、Ascend G620Sがb-mobile、KC-01はUQ mobile、freetel XMはfreetel mobileのSIMを挿している。こちらも「Battery Mix」で記録した。
Ascend G620S | KC-01 | freetel XM | |
---|---|---|---|
カメラ撮影後 | 91% | 93% | 96% |
電子書籍1冊 | 85% | 93% | 96% |
マップ30分 | 67% | 82% | 81% |
カメラの撮影、Kindleの終了時点ではfreetel XMが少しずつリードをしていたが、マップのナビで消費が大きく、最終的にKC-01が1%上で逆転した。
KC-01は最後のマップでの電池消費が4%と小さく、おそらくLTEの通信が快適なので有利だったのでは? と想像している。スピードチェックのときも大変快適で、このテストも同じ週(年末年始)に行なっている。
逆にAscend G620Sはマップでいきなり残量67%となってしまった。スピードチェックのときもそうだったが、LTEのエリアのはずが3Gにつながることもあり、動作も若干不安定で再起動が起こったのが気になるところ。
これについてはどうも挿している筆者のSIMが原因の部分もあるかもしれない。しかし替えのSIMも無く、Ascendの結果は3位となっている。

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