ワークステーション向けGPU「Quadro K620」の性能をチェック
続いて、「ESPRIMO WD2/S」のグラフィックス機能について見てみよう。試用機では外付けGPUとして、NVIDIA Quadro K620(2GB)が搭載されていた。これはOpneGLに最適化されたGPUで、3D CGやCADの利用に向いている。ワークステーション向けGPUとしてはエントリー向けだが、個人制作や比較的規模の小さい制作業務には問題ない性能だろう。
OpenGLの性能を計測する「SPECviewperf12」を試したところ、以下のような結果となった。エントリー向けGPUとしてはなかなかの性能で、個人ユースでは十分だと言えるだろう。
高性能GPUだが、ゲームは振るわず
Quadro K620はゲーム向けのGPUではないが、一応ゲーミング性能についても見てみよう。ゲームプレー時の3D性能を計測する「3DMark」では、もっとも負荷の高い「Fire Strike」で「2212」という結果だった。DirectXに最適化されたGeForceシリーズと比較すると、エントリー向け相当の性能と言える。
「ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編」では、1920×1080ドットの最高画質で「2941」の「やや快適」という評価だった。「ドラゴンクエストX ベンチマークソフト」でも同じ条件でテストしたところ、「5658」の「快適」という評価に。国内で人気のオンライン3Dゲームであれば、フルHDで問題なく遊べる性能である。海外の大作3Dゲームについては、解像度や画質を下げることである程度プレーはできる性能だ。
ちなみにグラフィックス機能のカスタマイズメニューとして、GeForce GT 635(1GB)も用意されているが、ゲーミング性能についてはQuadro K620のほうが上だ。本来ゲーム向けのGPUではないが、「ESPRIMO WD2/S」でゲームのプレーを考えているならQuadro K620を追加することをおすすめする。
Windowsシステム評価ツールは高いスコアに
最後に、総合的なベンチマークテストの結果を紹介しよう。Windows 8.1の快適さを計測する「Windowsシステム評価ツール(WinSAT.exe)」の結果については、以下の表のとおり。全体的に高いスコアで、Windows 8.1の利用にはまったく問題ない。長期間快適に使い続けることができるはずだ。
試用機の「Windowsシステム評価ツール」の結果(Windowsエクスペリエンスインデックス) | |
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CpuScore(プロセッサー) | 8.3 |
MemoryScore(メモリー) | 8.3 |
GraphicsScore(グラフィックス) | 7.5 |
GamingScore(ゲーム用グラフィックス) | 7.5 |
DiskScore(プライマリハードディスク) | 8.1 |
「PCMark 8バージョン2」で日常的な作業の快適さを計測する「Home conventional 3.0」では「4047」、ゲームやクリエイティブ系ソフトの快適さを表す「Creative conventional 3.0」では「3899」と高めの結果が出ている。これだけの好スコアでありながら、CPUの平均温度は40度以下だ。「ESPRIMO WD2/S」はコンパクトタイプのデスクトップだが、冷却性能についても申し分ない。
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