富士通のセパレート型デスクトップ「ESPRIMO WD2/S」は、直販サイト「富士通WEB MART」限定販売のモデルだ。豊富なカスタマイズメニューに対応しているのが特徴で、予算や用途に合わせてパーツ構成を変えた自分好みのマシンに仕上げることができる。
前回のレビューでは「ESPRIMO WD2/S」の外観や選択可能なパーツなどについて紹介した。今回は上位パーツばかりを選んだ「最強構成」のマシンを使って、「ESPRIMO WD2/S」がどの程度の性能を持っているかについて検証したい。
CPUとストレージはかなり高速
今回は、「ESPRIMO WD2/S」の中でも、CPUとメモリー、ストレージに上位パーツを選んだマシンを試用した。主なスペックについては、以下の表のとおりだ。なおベンチマーク結果についてはパーツ構成によって大きく変わることがある点を、あらかじめご了承いただきたい。
試用機のスペック | |
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CPU | Core i7-4790(3.60GHz) |
メモリー | 32GB |
ストレージ | 512GB SSD+3TB HDD |
試用機に搭載されているCPUはクアッドコアのCore i7-4790で、定格動作周波数は3.6GHz、ターボブースト時の最大動作周波数4GHzとなっている。4コア8スレッドで動作するため、特に動画のエンコードやプロ向けの3Dソフト、仮想化ソフトの利用などで威力を発揮する。
CPUの性能を計測する「CINEBENCH R11.5」では、「CPU」のスコアが「8.23pts」、「CPU(シングルコア)」のスコアが「1.76pts」と非常に高い結果が出ている。これだけのスコアであれば、高度な処理も難なくこなせるはずだ。
32GBメモリーは快適そのもの
メモリーについては、最大容量の32GBを搭載していた。一般的な利用ではオーバースペックではあるが、3DソフトやCADソフトを快適に扱うなら、メモリー容量は多いほうがいい。またPhotoshopやIllustratorなどのクリエイティブ系ソフトでサイズの大きなイラストを描く場合でも、大容量メモリーは欠かせない。
2台構成のストレージのパフォーマンス
試用機のストレージ構成は、512GBのSSDと3TBのHDDの合計2台だ。アクセスの速いSSDをシステムドライブに使うことでWindows 8.1の高速化を図り、データストレージとしては大容量のHDDを利用している。速度の容量を兼ね備えた、理想的な構成だ。
「CrystalDiskMark」でストレージのアクセス速度を計測したところ、512GB SSDでシーケンシャルリードが「513.1MB/秒」、3TB HDDでシーケンシャルリードが「189.2MB/秒」という結果に。SSD、HDDともに、標準よりもかなり高速だ。容量の大きなデータでも、一瞬でアクセスできるだろう。
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