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バスやタクシーが無料Wi-Fiスポットに Zipcar創業者ロビン・チェイスが始めたNetriderプロジェクトとは

2015年01月09日 18時00分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita)/大江戸スタートアップ編集部

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 無料Wi-Fiスポットが「点」のように、スターバックスやセブン-イレブンのような場所にとどまっているというのは思い込みだ。Wi-Fiスポットは時速60kmの速度で移動する任意の点になる。

 タクシーやバス、ゴミ収集車などのWi-Fiスポット化を進めているのはポルトガルのスタートアップ・ヴェニアム(Veniam)だ。通信用のネットライダー(Netrider)という車載機(ブラックボックス)を開発している。ポルトガル北部の湾岸都市ポルトで試験的に導入し、5万人以上の市民がネットワークに接続したそうだ。

 ヴェニアムは港湾都市の市民がFacebookのメッセージを確認するためだけにWi-Fiを提供しているわけではない。目指しているのはインターネットにつながる都市計画だ。例えばゴミ収集車がゴミ箱と通信すれば、どのゴミを回収すべきかがわかる。港でコンテナと積み込むトラックが通信すれば荷積みが早く終わる。

 ネットライダープロジェクトの創業者は、米カーシェアリング大手ジップカー(Zipcar)共同創業者であるロビン・チェイス元代表。ビジネスインサイダーによれば、今年の第1四半期には米国への展開も計画しているようだ。目をつけているのはサンフランシスコ、ニューヨーク、およびオースティンなど。

 日本は「5G回線」の普及を目指している携帯通信大国。Wi-Fiバスが走りはじめるのは少し遠い話になりそうだが、海外旅行に行ったときはWi-Fiマークのついたバスを探すことになりそうだ。



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