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長~く使える極上のPCケース2014 第3回

長~く使える極上のPCケース2014【CORSAIR/SilverStone/Lian-Li編】

2014年12月31日 12時00分更新

文● 千駄木 和弘

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SilverStone
RAVEN5(RV05)

●URL:http://www.silverstonetek.com/raven/products/index.php?model=RV05&area=en
●実売価格:2万1000円前後

90度回転レイアウトを採用する「RAVEN5」

 ぶっちゃけた話、冷却にこだわっていないPCケースメーカなんて存在しないし、冷却方法に正解もない。ただ、各メーカーで冷却へのアプローチや哲学が大きく異るだけだ。メーカーが試行錯誤して送り出したPCケースの設計とユーザーの好みが一致したとき、それが理想のPCケースとの出会いとなる。

 SilverStone製PCケースは「正圧設計」にこだわっている。正圧設計ケースでは内部にホコリを吸い込みにくく、熱気をメッシュやスリットから排出するといった特徴を持つ。

 今回ピックアップした「RAVEN」シリーズは、もうPCケース特集ではおなじみ。正圧設計を追求するあまり、新製品が出るたびにマザーボードの取り付け方法が変化するという異色の製品シリーズだ。

 今年はついにシリーズ5弾目となる「RAVEN 5」が登場した。正圧設計の極みといえる独特のパーツ配置はどうなったのか見てみよう。

復活した90度回転レイアウトに
省スペース性を強化

 一般的なPCケースは、吸気より排気を強めた「負圧設計」を採用する。ケース内が負圧になることで、ケースに施されたメッシュ部やスリット部からフレッシュエアーが自然と入り込む仕組みをとる。

 「RAVEN5」が採用するのはその逆となる「正圧設計」で、吸気ファンを強めることでケース内部が加圧され、熱気が自然と外に排出される仕組みだ。

 底面から吸気して天面から排気するために、マザーボードを90度回転させ、電源がケース上面に配置される「90度回転レイアウト」を採用する。

ステルス戦闘機のようなイメージの外観はRAVENシリーズの伝統。これまでは前面パネルはフロントドアやベイカバーとして機能していたが、今回の「RAVEN 5」は5インチベイを廃止しており、前面ファンもないため、前面パネルが開閉するギミックはいっさいない

ケース背面には電源や拡張スロット、各種端子類の開口部がない。また、背面メッシュはケース内部から熱を排気させるものだが、ファンの増設ができない仕様。ファンをつけて強制的に排気をするとケース内部が負圧になるため、設計思想が崩れてしまうからだ

一見するとケース背面のように見えるが、これが「RAVEN 5」のケース上部のレイアウトだ。ケースの上面に電源固定部、拡張スロット、マザーボードの端子部が配置される。写真上部(ケース前面側)にあるメッシュは唯一増設できる120mmファン固定部だ。簡易水冷CPUのラジエーターの固定にも利用できる

サイドパネルの外し方はパネル上部にあるロックボタンを押してから上方に引き抜く。ネジやドライバーが不要な設計はグッド

内部シャーシが傾斜しているのが独特だ。通常ならば前面側にあるシャドウベイ郡がまったくないため見た目も非常にスッキリ。ケース底面からケース上面に自然と熱気が抜けていく「煙突効果」も狙っているレイアウトだ

→次のページヘ続く (SilverStone「RAVEN5」の内部

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