ファンレスでも排熱は問題なし
ファンレスの場合、さらに気になる要素として発熱がある。そこで負荷を高くして温度を見てみた。環境は吸気ファン×1、排気ファン×1、環境温度20℃。
ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼアベンチマークの設定を最高品質で20分ほど放置した結果は、GPU Tweakの表示で42℃となったため、排気用のケースファン×1でも問題のない状態で動作するといえるだろう。
省エネPCでもビデオカードは搭載しよう
内蔵GPUとローエンドビデオカードのワットパフォーマンスをチェックしたところ、ビデオカードを搭載した状態ではその消費電力は内蔵GPU時と大差のないまま、パフォーマンスがアップする結果になった。
ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼアのような高精細な3Dグラフィックを多用するゲームタイトルの場合は、スコアに差は生じなかったが、ドラゴンクエストXのような軽めのタイトルの場合は、とくに効果的だといえる。
ShadowPlayでのゲーム配信やプレイ録画なども、大幅なスペックアップをせずとも可能になるため、やや古い環境でプレイしているが、性能に不満のある人やメーカー製PCでスリムケースを選んでしまい、拡張に困っている人にもほどよいといえる。
またGPU支援に対応するアプリケーションを中心に使用する環境下でも、内蔵GPUに頼るよりもビデオカードを選んだほうが正解ともいえるだろう。
自作PC方面で考えてみると、小型で消費電力も切り詰めたPCを考えた場合であっても、ローエンドのビデオカードをひとつ追加するだけで、トータルの性能アップができ、自作PCとしての完成度を高めることができる。
そうすると温度との戦いになるが、上記のようにファンレスといっても大型ヒートシンクがあるおかげで、気になるほどの温度上昇はしにくいため、難易度はかなり低い。
ケースもCPUクーラーもファンレスにすると、ケース内の温度管理が大変そうだが、超静音PCでありつつ、グラフィックス性能も意識した自作をしたいのであれば、今回の検証結果は役に立つハズだ。