このページの本文へ

Bluetooth SIGがより使いやすく、強く、速いBluetoothを発表

2014年12月12日 23時00分更新

文● Adriana Lee via ReadWrite

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

IoT時代のBluetooth 4.2 が登場

MTIyMjk0NTY2NzMxNjcyODU3

Bluetooth SIG(Bluetooth Special Interest Group)がBluetoothコア仕様の4.1を公開してから1年後、同グループは再び強力なアップデートを発表した。Bluetooth 4.2の登場である。

開発チームによると、プライバシー、バッテリーの維持、スピード面において改良がなされたという。Bluetooth 4.2には、IPv6においてまもなく実行される新しいプロファイル、すなわち昨年のアップデートでBluetoothに加えられた最新のインターネットプロトコルも搭載される。IPv6によって、Bluetooth機器はよりダイレクトに、そしてより安全に、速く、安定してインターネットに接続できるようになる。

「Bluetooth Smartがわれわれの生活における技術のすべて―パーソナルセンサーからネットワーク家電まで―を接続するのに最高のソリューションであり続けること、Bluetooth 4.2はそれに尽きます」Bluetooth SIGのエグゼクティブ・ディレクターを務めるマーク・パウエルは声明でそのように述べた。Bluetooth Smartは、バッテリーの消耗を防ぐ低出力プロファイルが特徴の同グループのブランドである。それは携帯電話からFitbit製品、スマートテレビに至るまで、すでに数多くのデバイスで広く採り入れられてきた。

Bluetooth 4.2はそれに基づいて、Bluetoothの将来の活用法に対応するものだ。

新型Bluetoothを解明する

インターネット接続では、旧型でインターネットプロトコルの効率が悪いIPv4が未だに使われているが、時間とともに、IPv6への移行が進むだろう。

IPv6を支援し、開発者がそれを利用できるようにすることで、同グループは新たな「IoT(モノのインターネット)」における中心的立場を確保しようとしている。モノのインターネットとは、あらゆる種類のモノや電化製品を、お互いに、そしてインターネットと接続しようという技術動向だ。Bluetooth 4.2はIPv6接続が可能なIPSP(インターネット・プロトコル・サポート・プロファイル)を搭載している。IPSPは最終認可待ちで、今月下旬に認可が下りるものと予想されている。

スマートハウスやネットワークテレビ、キッチン家電、車、ウェアラブル・デバイスなどが、ギークでニッチな分野から市場のメインストリームへと飛躍を遂げるにつれて、IoTは近年著しい発展を見せてきた。高度成長を遂げたこれらのIoTの下位カテゴリは、一般にBluetoothを中心に据え、時には短距離ワイヤレス接続の唯一の方法として、Bluetoothを利用してきた。同グループがこの状況を維持したいと考えているのは明らかだ。

Bluetooth 4.2の他の利点

Bluetooth SIGの最新技術には、強固な安全性も含まれている。Bluetooth 4.2では第三者が無断で接続を行うことがより困難になっている。

Bluetoothの位置情報特定システムがインストールされた場所で買い物をする状況を考えてみよう。Bluetooth 4.2では、デバイスと接続する許可を与えない限り、自分の動向は追跡されない。

同グループはパケットの容量(あるいはパーセル容量)を増加させることでデータの転送状況を改良したとも述べている。結果的に、データの転送は、以前のバージョンよりも2.5倍以上も速く、信頼できるものとなったということだ。このような変化によって、バッテリーの消耗が抑えられるとともに、データ転送中のエラーはより少なくなるだろう。

結論はというと、バッテリーの消耗はより少なく、より強固でダイレクトなインターネット接続が可能になったということだ。Bluetooth SIGはこれを「よりスマートなBluetooth」としている。仕様どおりに機能するとすれば、数ある新興テクノロジーにとってはスマートそのものといえるだろう。

技術面での詳細など、最新型Bluetooth 4.2とIPSPについての詳しい情報はここから。

トップ画像提供:Dirk Haun(Flickrより)

Adriana Lee
[原文]


※本記事はReadWrite Japanからの転載です。転載元はこちら


週刊アスキー最新号

編集部のお勧め

ASCII倶楽部

ASCII.jp Focus

MITテクノロジーレビュー

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード
ピックアップ

デジタル用語辞典

ASCII.jp RSS2.0 配信中