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Androidタブ用「Microsoft Office」プレビュー版を試した!

2014年12月08日 13時00分更新

文● 小山安博

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レイアウトの再現性は高い

 PowerPointでは、スライドショーはもちろんアニメーションも再現されるし、フリックでスライド送りができるので操作しやすい。スライドショー時は全画面表示になり、インクツールでスライド上に手書きで書き込めるのも便利(ペンデバイスをサポートしているかどうかはテストしていない)。全画面表示時には画面をタッチしても反応はせず、上から下にフリックすると操作パネルが上部に表示されるのは、操作パネルが誤表示しにくいのでいい。

PowerPointの画面

スライドショーの操作パネルは、上から下にフリックすると表示される。ここからインクツールで手書き入力も可能

 いずれのアプリでも、画像やファイルの挿入は、Android標準のダイアログが利用され、DropboxやOneDriveなどから挿入することも可能。タブレットだと写真を撮るのも容易なので、そうした画像を利用しやすい点は、Windows用よりも使いやすそうだ。

 Word、Excel、PowerPointともに主要機能をサポートし、レイアウトの再現性も高い。すべての機能を試したわけではないので、完全性は未検証だが、Windows上のOfficeの機能はある程度カバーできている。

 Wordについては、Androidタブレット用、iPad用、Mac用、Windows用の機能差をまとめたページがマイクロソフトのサイト上に用意されているので、参考にするといいだろう。Excel(英語情報のみ)、PowerPointについては、現状ではAndroidタブレット用の機能差情報は存在しないが、追加されることを期待したい。

Excelは、もちろんグラフの作成も可能

 「ATOK Pro for Android」を使って試したところ、カーソルキーが動作しないほか、テキスト入力中に変換前のひらがなの状態で確定されてしまう事態が何度か発生した(利用する日本語入力システムによって挙動が違う模様)。まだプレビュー版のため、いくつか不具合が残っているのは仕方ないだろう。複数ファイルを同時編集できず、ファイルを開くと他のファイルは閉じられてしまうのは少し残念なところ。

ソフトウェアキーボードを表示したところ。画面の半分を覆うので、視認性はあまり良くない。また、ATOK利用で少しバグがあるようだ

デキのいい正式版を期待できるプレビュー版

 プレビュー版だけあって不具合はあるが、Windowsで作成したOfficeファイルを高い再現性で編集、閲覧できるのは大きなメリットだ。Wordには閲覧モードもあって、既存ファイルをチェックする目的で見るのもできるし、そのまま編集作業もできる。キーボードを接続すれば長文の作成も可能で、Excelでさまざまなデータを分析するといったことも可能。PowerPointなら、作成した資料をタブレットに入れて、出先で軽量のプレゼン環境を構築するといったことも可能だ。

 人によっては必要な機能がない場合もあるだろうし、まだまだWindows並みとはいえない。編集作業では、基本的には10インチクラスの大画面タブレットに外付けキーボードを接続した方が快適に使える印象だが、出先でちょっと編集する、閲覧するといった用途では7インチクラスでも十分使えそうだ。

 OneDrive、DropBoxとの連携で、どの端末からでも最新ファイルをすぐに利用できるのも便利だ。そのため、LTE回線などによる通信機能内蔵Androidタブレットの方が、常にファイルを更新できて有利だと感じた。既存のオフィスアプリで満足できないユーザーは、正式版の登場を期待してよさそうだ。


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