Windows用と同等の操作性と主要機能をサポート
実際に利用してみよう。Word、Excel、PowerPointのいずれも、Windows用で作成したファイルをそのまま利用できるというのが“売り”だ。公式アプリということもあり、既存ファイルをそのままのレイアウトで表示でき、同じように編集できることが期待される。
各アプリとも、UIは現在のWindows用Officeと同等で、リボンUIを使ったもの。最近のOfficeを使っていれば迷うことはないだろう。用意されているメニューは、完全にWindows用と同等とはいえないが、基本的な部分は揃っている。
例えばExcelでは、ページレイアウトやデータのタブがないし、ピボットテーブルやシートの保護、マクロといった機能もないようだ。とはいえ、関数は揃っているし、テーブルやグラフ、セルの着色などなど、多くの機能は搭載されている。フォントに関しても、MS Pゴシック、メイリオ、MS UI Gothic、游ゴシックをはじめ、Windowsでおなじみのフォントがいくつか搭載されており、Windows用で設定したフォントも生かせるようになっている。
いくつかフォントを変更して試してみたが、もともとAndroidタブレット用に入っていないフォントでも、最初に開いたときに不足しているフォントをダウンロードし、ちゃんとそのフォントで表示するようになっているようだ。
ただ、それがすべてではないようで、例えばIPAフォントなどはそれに近いフォントを利用している、ように見える。例えば明朝体のフォントはMS 明朝で表示するといった具合だ。その場合も、フォント名はもともとのフォント名になっているので、恐らく内部ではフォント名を保持しておき、タブレット版で編集してもフォントが置き換わらないようになっていると思われる。この辺りは正しい動作だろう。
試しに300ページほどのWord文書をNexus 7(2013)で開いてみたが、正常に読み込めて編集作業も可能だった。目次の自動作成機能で目次も生成していたが、それも読み込めて、きちんとリンクも動作した。
doc形式のファイルを開いた場合は読み取り専用となるが、アップグレード機能が働き、docx形式に変換した上でファイルの編集も可能になる。この辺りはよくできている。
Windows用とAndroidタブレット用で
同じファイルを開いてみた
Windows用とAndroidタブレット用で同じファイルを開いていた場合、どちらでも編集はできるが、Windows用が優先されるようだ。Windows用で開いているファイルをAndroidタブレット側で編集して保存をすると警告が出て保存できない。コピーとして保存はできるので、それで対策すればいい。