炎上しやすいウソとは?
例を挙げると、下のようなウソはすぐに糾弾されることになります。
- お金に関わること、特に他人のお金(税金や優遇も含む)のこと
- 年齢や性別、学歴など本人のバックグラウンドに関わること
- 他人を自分の都合のいいようにコントロールすること
- 他人の健康や安全に関わること
逆に、下に挙げたようなウソや隠し事は、炎上よりもポジティブに受け止められる傾向にあります。
- 自分の社会貢献(良い行い)などを隠すこと
- (自分の重病など)家族や友人、ファンを心配、不安にさせないためのウソ
- 風土文化や伝統で伝えられるフィクション
ウソには賞味期限がある バレることを前提に
あまり知られていませんが、歴史を見るとウソは必ずばれています。問題は、バレるまでの時間、期間が違うこと。たとえば、冒頭で触れた「小4解散サイト」は1日でバレてしまいましたが、マリーアントワネットが「パンがなければ、お菓子を食べれば……」といった逸話は、長い間多くの人に信じられていました(実際には、別の貴族が言ったことで、当時の記者の捏造だったことが判明しています)。
いずれにしてもウソはばれてしまうので、バレた場合のことも考えておくことが何よりも肝心です。
知人に「奥さんには1日に3回(ウソでもいいから)『愛してる』と言うのが家庭のルール」と公言している人がいますが、それがジョークなのか、ホントなのか、は誰にもわかりません。しかし、それがウソ(ジョーク)だとしても、人々は深くは追求しない。複雑な現代では、そんな追求されにくいウソを上手く使いこなすことも、必要なスキルかもしれない気もしています。
前田知洋(まえだ ともひろ)
東京電機大学卒。卒業論文は人工知能(エキスパートシステム)。少人数の観客に対して至近距離で演じる“クロースアップ・マジシャン”の一人者。プライムタイムの特別番組をはじめ、100以上のテレビ番組やTVCMに出演。LVMH(モエ ヘネシー・ルイヴィトン)グループ企業から、ブランド・アンバサダーに任命されたほか、歴代の総理大臣をはじめ、各国大使、財界人にマジックを披露。海外での出演も多く、英国チャールズ皇太子もメンバーである The Magic Circle Londonのゴールドスターメンバー。
著書に『知的な距離感』(かんき出版)、『人を動かす秘密のことば』(日本実業出版社)、『芸術を創る脳』(共著、東京大学出版会)、『新入社員に贈る一冊』(共著、日本経団連出版)ほかがある。現在、ビジスパからメルマガ「なかマジ - Nakamagi 2.0 -」、「Magical Marketing - ソシアルスキル養成講座 -」を配信中。
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