VoLTEならではの驚きの機能に
とにかく糸電話で対抗するんだもんね
VoLTEは今年6月にドコモがサービスをスタートし、auもこの12月に続いた。auのVoLTE端末の特徴は、3G(CDMA2000)には対応せず、常時LTEで接続する点だ。それを支えるのが、プラチナバンドを用いることで人口カバー率99%を超えており、「Always 4G LTE」のキーワードでアピールしているauの「4G LTE」である。
しかし、糸電話だって糸さえ繋がっていればAlwaysのLTE(Line Telephone Extreme)だから、対抗できているといっても過言ではない。
しかも今回用意した糸電話は、予算を使って豪華(Gorgeous)、しっかりとデータに裏打ちされた輝かしいもので(Glorious)、おまけにデカいサイズも用意(Giant)、つまりはすごい(Great)糸電話なので、「Gorgeous Glorious Giant Great Line Telephone Extreme」。まさしく“4G LTE”といったところだ。いささか強引な気もするが、繋がっていればなんとかなるのである。
ただ、au VoLTEの魅力は一般的なVoLTEのイメージと異なり、高音質だけではないのである。ボイスとデータのシンクロ・コミュニケーション。中でも「シンクコール」機能だ。
「シンクコール」は単純にスマホを操作中にその操作を止めずに通話ができるというだけでなく、スマホの画面を相手のスマホに表示する「画面シンク」、カメラで映している映像をリアルタイムに表示 (中継) する「カメラシンク」、お互いの位置情報を地図上に表示する「位置シンク」、画面上で手書きの文字を共有できる「手書きシンク」の4つがある。
サービス開始は来年2月開始予定なのでアスキースマホ総研のメンバーもまだ未体験なのだが、たとえば位置シンクは、通話しながらお互いの位置情報を確認することができるので、待ち合わせや道案内に便利そうだ。
また、カメラで写している映像をリアルタイムで中継できるカメラシンクは、旅先での風景などを見せるのはもちろん、買い物で迷ったときに友人に選んでもらう……といったこともできそうだ。
「さすがに、シンク機能は糸電話には無理だろ」と思った人も少なくないと思う。しかし、やってやれないことはない。要するに、自分(相手)が見ているものを相手(自分)に送ることができればいいわけだ。
ということで、我々の対抗策はシンプルである。糸にクリップを付けて、そのまま相手の所に送れば、自分と相手で見ているものを共有できるわけだ。しかも共有中に糸電話で通話もできるので、au VoLTEのシンク機能にも引けをとらない(はず)。
また、糸電話は結構な長さになっても通話可能なため、糸電話で通話中に道に迷う可能性がゼロとは断言できない。そんなときでも、糸電話のシンク機能を使って自分の位置情報を送り、通話で「ここにいるぞ!」と伝えれば問題ないのだ。
では、「ボイスパーティー」はどうだろうか? こちらは、au VoLTE端末を中心に最大30人という複数人で同時通話が可能なサービスだ。複数人同時の通話は糸電話では不可能なように思える。
しかし、実は、糸電話の中央にリングを載せることで対応可能なのだ。前ページに画像を乗せていた、中央で分岐した糸電話はこのために用意していたわけだ。ただし、糸にかかるテンションを一定にしなければならないので、そこはちょっと面倒だが(3人なら糸の長さを同じにしつつ、360度÷3=120度にする)。
さて、ここまで見てくれば、VoLTEと遜色ない戦いが糸電話にできることがわかっただろう。しかし、我々は糸電話最大の弱点に気が付いていなかったのだ……。
VoLTEについて真面目に解説、その3
「VoLTEで料金はどうなるの?」
基本使用料と通話料はこれまでと同じ。ドコモやauが実施している固定/他社携帯を含めて国内通話が24時間定額となるプランも、VoLTEと関係なく適用可能だ。auの場合は旧プランと同じ料金体系のVoLTE端末用のプランも用意されている。
もちろん、追加オプションなどは必要なく(ボイスパーティーはオプションが必要)、逆に言えばVoLTE端末向けの割引もない。
(次ページでは、「やっぱりVoLTEには勝てなかったよ」)