
クラウドソーシングのランサーズは2日、KDDIなど6社から総額約10億円の大型調達を発表した。
KDDI、グリー子会社グリーベンチャーズ、ゲーム会社のコロプラ、人材会社のインテリジェンスホールディングス、GMO子会社GMOベンチャーパートナーズ、ベンチャーキャピタルのグロービス・キャピタル・パートナーズの6社。KDDI、グリー、インテリジェンスの3社とは業務提携関係を締結する。
KDDIは今年2月に中小企業向けの業務支援でランサーズと提携、4月には2社共同で地域特化型マッチングサービス「ランサーズプレイスβ版」の運営を開始していた。
今回の業務提携を通じ、KDDIは子会社「KDDIまとめてオフィス」の付加価値を付ける狙い。都市部のみならず、地方の中小企業からフリーランスへの発注を増やしていきたいという。
グリーやコロプラといったモバイルゲーム会社は、ゲームに使われるイラストやウェブのランディングページなど制作業務のクラウドソーシング化を進めることで、人的リソースの流動化を進める。
ランサーズでは調達資金を人材採用やシステム開発などに充てるとともに、フリーランスとして働いているサービス利用者の活動を支援するためのコミュニティーづくりも充実させたいとしている。海外展開も視野に入れており、2~3年内の展開可能性についても「ありうる」(同社広報)と話す。
ランサーズは2008年にサービスを開始し、利用者数が約42万人を超える国内クラウドソーシング大手。利用企業は10万社超。今年8月には法人向けのプラットホーム「ランサーズオープンプラットフォーム」を開設。APIを通じて他社が事業展開できる形で、クラウドソーシングビジネスの規模拡大をはかっている。
