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「SC-88Pro」復刻アプリと最新ボカロに注目の楽器フェアレポ

2014年11月29日 12時00分更新

文● 四本淑三

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ヤマハの「VOCALOID4」は着実な進化を遂げている

VOCALOID4は数台のパソコンにインストールした状態で用意されており、ユーザーが試している姿も

 ヤマハが楽器フェアのタイミングで発表したのが「VOCALOID4」でした。最初のVOCALOID製品が世に出たのは2004年。歌声合成技術そのものは地道な努力の積み重ねであり、一足飛びに更新できるほど簡単なものではないわけですが、その後、V2が2007年、V3が2011年と、着実にステップを重ねてきています。

 V4のトピックは、まず歌声に唸り声の成分を付加する「グロウル」でしょう。ロック系のボーカルのリアリティー向上に効きそうです。このグロウルには、それ専用のデータが必要なため、VOCALOID4対応の音声ライブラリでのみ利用できるということです。

 もうひとつのトピックは、異なる2つのライブラリをブレンドする「クロスシンセシス」でしょう。この機能はVOCALOID3の歌声ライブラリでも利用できるそうです。例えば初音ミクV3の「SOLID」に「SOFT」をどれくらい掛けあわせるか、時系列でプログラミングできるわけです。これにより抑揚のリアルさが格段に向上するものと思われます。

 VOCALOID4の製品としては、まず「VOCALOID4 Editor」と「VOCALOID4 Editor for Cubase」、そして歌声ライブラリ「VY1V4」が今年12月下旬に発売されます。対応するOSは、VOCALOID4 EditorがWindows 7/8/8.1、VOCALOID4 Editor for CubaseはWindows 7/8/8.1と、Mac OS X 10.8/10.9とのことです。

 なお、ヤマハはシンセを発売して、今年で40周年ということで、その展示もありました。私事ながら最初のシンセはヤマハのCS-10でしたので、久しぶりに現物が見られるのかと期待したのですが、展示はされておらず残念でした。

ファンの関心も高いようで、写真をパシャリとしている場面も何度も見かけました

(次ページでは、「Maker Faire Tokyoの展示はエクストリーム」

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