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このスマホ、ホントに買い? 話題のスマホ徹底レビュー 第54回

GALAXY S5 ACTIVEを入手したからエクストリームしてみた

2014年11月27日 12時00分更新

文● 林 佑樹

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肝心の堅牢性をチェックする!

 MIL-STD-810Gの規格は日常的に起きうるトラブルの多くに対応する。GALAXY S5 ACTIVEに限ったことではないが、このようなタフネススマホの場合、100%の生存を保証するのではなく、クリティカルなダメージを回避しやすい程度の認識が正しい。

というわけで堅牢性をチェックしてみよう

 真っ先に気になったのは落下時の耐久性能だ。先述したように、本機はバックパネルが開閉式となっており、ツメが多いといっても落下時のダメージで外れてしまう可能性がある。その場合、防水機能は停止するため、たとえば川辺で落下→バックパネルが外れる→本体は水の中へ……というキレイなコンボが怖い。

 もうひとつ落下時のダメージといえばディスプレーだ。ディスプレー面よりも周辺はやや盛り上がっており、直撃を回避しやすい構造になっている。が、あまりその高さがないため、凹凸の多い地面だとキズがついてしまうこともある。これはアウトカメラ部も同様。そのため、「タフ」といっても日常生活での事故回避率が高い、という程度だと思っておいたほうがいい。実機をチェックするとよくわかるハズだ。

ディスプレー部周辺が少し盛り上がっているのがわかる。microUSB端子キャップのベルトに不安を覚える

 まずは落下テスト。アスファルトが理想だが、上記のようにディスプレー面から落ちた場合、斜めに着地したとしても小石があったらアウトだ。そのため結果が見えているのもあり、絨毯の上とした。ただ、絨毯なのでちょっと高めの位置、1.6mほどからの落下とした。テストは10回実行し、いずれもクリア。重心設計からか、本体の四隅もしくは、背面の両端のいずれか側から着地することが多かった。本体デザインでいうとバンパーフレームのある側で着地しやすい。

落下テスト
けっこう派手に音が響いたが、問題ナシ。

 次に用途が豊富な防水・防塵性能。カテゴリーとしては、防水IPX5/7、防塵IP6X。また防湿性能は湿度95%の環境下で10日間クリアとある。カンタンにいえば、お風呂での運用に耐えるわけだ。加えて、温度耐久性能もあるため、お風呂に落としても安心だし、お風呂で一緒に洗ってもOKだ。このあたりは、堅牢性をウリとするスマホ以外でもお約束の機能なので、特筆すべき点ではないが、温度耐久については言及されていない、もしくは禁止事項として記述されていることが多いので、チェックしてみた。

お風呂に設置してみたところ。スピーカー再生時はバックパネルも振動し、かつ背面に反射部材としての壁があることで意外と音が聞こえる

水没テスト
水没させた状態で水を追加してみた。

水没テスト その2
大量の水をぶっかけた。

さらに水没させたところ。もろもろの撮影が済んだあと、水中に30分放置していたが、普通に動作した

 耐傷性能。保護フィルムを貼ると、ディスプレーの保護機能がほぼ無意味になってしまうので、ドライバーでチェックした。これは問題なくクリアしたので、普段使いならまず傷が入ることは少ないだろう。保護用のディスプレー部周辺の出っ張りがあるため、ポケットなどへの出し入れ時にも強化ガラスと衣類が接触しにくい。

 ふと背面のパネルはどうだろうかと気になり、ドライバーでチェックしてみたところ、同様に傷が入ることはなかった。マニュアルによると、ガラス繊維を含む部材とあり、それにより耐傷性能を得ているようだ。ジャケットを装備させるようなサイズの端末ではないため、こういった配慮はなかなかいい。

耐傷テスト
ディスプレーの強化ガラスをドライバーでツンツンコスコスしてみたところ。

耐傷テスト その2
背面パネルを同様にドライバーでいじめてみたところ。

 さて、耐衝撃に含まれていそうだが、日常的に良くあるのが圧力だ。うっかり踏んでしまったことのある人は多いだろう。軽く踏んだ程度ではどの端末もまず問題ないのだが、落下したときに通行人に踏まれたり、寝起きでうっかり踏んでしまったという場合、かなりの圧力がかかる。物理的に点加圧には弱いのはしょうがないのだが、面加圧への耐性がある程度ないと困りもの(ノートPCに似ている部分でもある)。

耐衝撃テスト
行きは普通に歩いてもらい、戻りで踏みつけてみたもの。

こういった点加圧にはそれほど強くはないと思われる

ノリノリで踏んでいる状態だが、しばらくバランスゲームをしてもらっても動作確認ができた。ご協力いただいたのは姫乃たまさん

といったテストから、寝起きにうっかり踏んでしまったり、寝返りに巻き込まれたとしても、動作する可能性は高い

落下について疑問は残るが多くのシーンに応じる

 タフネス仕様でありつつ、スペックはGALAXY S5とほぼ同じ。環境を選ばずどこでもスマホを使いたい、なるべくジャケットを装備させたくない、スポーツシーンでの運用が多い、かつスペックも妥協したくない人のための端末である。

 ただ途中で述べたように、バックパネルが開閉式である以上、落下時に外れる可能性があり、またディスプレー周辺部の出っ張りも背が低いため、“条件付きでタフネス”だと思っておこう。その点だけに注意しつつ運用すれば、安心感の高いスマホであり、実際、筆者もかなり満足度は高い。うっかりスマホをクラッシュさせてしまった経験のある人は、GALAXY S5 ACTIVEを検討してほしい。

「GALAXY S5 Active SC-02G」の主なスペック
メーカー サムスン電子
ディスプレー 5.1型有機EL
画面解像度 1080×1920ドット
サイズ 約74×145×9.2mm
(最厚部:約10.3mm)
重量 約171g
CPU Snapdragon 801(MSM8974AC)
2.5GHz(クアッドコア)
内蔵メモリー 2GB
内蔵ストレージ 16GB
外部メモリー microSDXC(128GB)
OS Android 4.4
最大通信速度 下り最大150Mbps
LTE対応周波数 2GHz/1.5GHz/
1.7GHz/800MHz
VoLTE
無線LAN IEEE802.11ac(2.4/5GHz対応)
カメラ画素数 リア:約1600万画素CMOS(裏面照射型)/イン:約210万画素CMOS(裏面照射型)
バッテリー容量 2800mAh
FeliCa ○(+NFC)
ワンセグ ○(録画対応)
フルセグ ×
NOTTV ×
赤外線通信 △(リモコンのみ)
防水/防塵 ○/○
SIM形状 microSIM
連続待受時間(3G/LTE) 約570時間/約450時間
連続通話時間(3G/LTE) 約1020分/約1020分
カラバリ Camo Green、Titanium Gray

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