世界の生産台数はタブレット:ノート:デスクトップ=5:3:2
すでにタブレットが半数!? PCカテゴリー別シェア早わかり
2014年12月01日 09時00分更新
『そういえば、あの業界のシェアは結局どこが一番多いんだっけ……?』
そんな疑問を抱いたことがあるすべてのビジネスマンに捧ぐ連載。仕事でも利用できる業界ランキングや業界地図を私、高橋暁子が手っ取り早く紹介します。
世界の生産台数ではタブレット>ノート>デスクトップ
パソコンを仕事やプライベートで毎日利用している人は多いだろう。ところで、パソコンはどのカテゴリー(型)が主流なのだろうか? デスクトップ、ノート、タブレットといったカテゴリー別のシェアを見ていこう。
さっそく型別のシェアを見ていこう。総務省の「情報通信白書平成26年版」によると、デスクトップからノートやタブレットへの交代が進んでいるという。1999年には、世界におけるPC生産台数の8割以上をデスクトップが占めていた。ところが、その後ノートのシェアが拡大し、2009年にはノートとデスクトップの割合が逆転、ノートが過半数を超えた。そしてデスクトップの割合は一貫して減少傾向にあるのだ。
そして2010年、iPadの登場を機にタブレットのシェアが拡大。それに伴ってノートの割合は減少。2013年時点での生産台数はタブレットの割合が最も高く、タブレット:ノート:デスクトップ=5:3:2となっている。

続いて日本でのシェアも見てみよう。電子情報技術産業協会(JEITA)によると、2014年度上半期(4~9月)のパーソナルコンピュータ国内出荷実績は、デスクトップとノートの合計出荷台数で477万4000台(前年比95.7%)となっている。
そのうちデスクトップは135万5000台(同93.2%)。内訳はオールインワンが48万8000台(同89.7%)、単体が86万6000台(同95.4%)。一方のノートは341万9000台(同96.7%)。同じく内訳はモバイルノートが59万8000台(同80.9%)、A4型が282万1000台(同100.9%)。つまり、ノート:デスクトップ=約5:2というわけだ。
タブレットは、前述のパーソナルコンピュータ国内出荷実績とは別に集計されており、014年度上半期(4~9月)は35万1000台(同164.1%)となっている。つまり国内では、ノート(341万9000台)>デスクトップ(135万5000台)>タブレット(35万1000台)の順だ。
タブレット端末国内出荷実績(2012年度上半期~2014年度上半期) | |||||
---|---|---|---|---|---|
12年度上半期 | 12年度下半期 | 13年度上半期 | 13年度下半期 | 14年度上半期 | |
出荷台数 | 19万3000台 | 21万7000台 | 21万4000台 | 38万2000台 | 35万1000台 |
前年比 | ― | ― | 110.8% | 175.7% | 164.1% |
JEITA統計資料より抜粋(2012年度は統計初年度のため前年比は算出できない。四捨五入のため、内訳の和と合計が一致しない場合がある)
世界で高まるタブレットの割合
米調査会社Gartnerによると、デスクトップ、ノートそしてChromebookなどのウルトラモバイルを足したPC全体の出荷台数は減少を続けている。2013年のPC出荷台数は約3億1764万8000台だったが、2014年には約3億847万2000台にまで減る見込みだ。
なお、タブレットは2013年に2億680万7000台だったが、2014年には2億5630万8000台と増加するものとみられている。つまり出荷台数でもPC(デスクトップ+ノート+ウルトラモバイル):タブレット=約5:4と、タブレットの割合が高まっていることが分かる。
日本でも世界でも、処理速度が速く拡張性も高いなどのメリットを持つ据え置き型から、持ち運びできるモバイル端末への移行傾向にあることがうかがえる。
著者紹介:高橋暁子

ITジャーナリスト、コンサルタント。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、企業などのコンサルタント、講演、セミナーなどを手がける。小学校教員、編集者を経て現在に至る。最新刊『ソーシャルメディアを武器にするための10カ条』(マイナビ新書)の他、『Facebook×Twitterで儲かる会社に変わる本』『図解 一目でわかるITプラットフォーム』(日本実業出版社)、『ネット業界 儲けのカラクリ』(中経出版)など著作多数。http://akiakatsuki.com/ Twitterアカウントは@akiakatsuki
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