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電子タグもビーコン電波もなしに陳列物にIDタグを付加

富士通研究所、物の反射光にID情報を付与するLED照明を開発

2014年11月17日 15時58分更新

文● 行正和義

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色変調による情報の表現と受信

 富士通研究所は11月17日、LED照明からモノへ照射する光にID情報を埋め込み、そのモノから反射する光から情報を復元する技術を開発したと発表した。

 モノに対して照射するLED照明を肉眼では分からないほどのレベルで変調させ、光の反射(照明によって照らされたモノの姿)をスマホなどで撮影することで元情報を復号。美術品や展示物といった美観を損ねるなどの理由でIDタグシールを貼りにくいモノに対し、スマホで撮影するだけで各種情報が得られるIDタグといった利用を想定している。

反射補正による高精度化 

 LED照明はRGBの3色の光の合成によって照射し、そのそれぞれの成分をわずかに変化させることで情報を載せる。照明によって照らされたモノは照明の反射とはいえ、そのモノの色によって一部の光が吸収、反射率が異なる。富士通研究所では、反射率の補正を行うことで精度の高い検出に成功した。

想定利用シーン 

 富士通研究所では、プロジェクターなどの照明によって照らされたモノや人物にスマホをかざすだけIDタグを読み取ることができるため、美術館や博物館のカイセツやガイド、商品の展示といったさまざまな用途に利用できるとしている。

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