このページの本文へ

確認画面を表示しない場合の注意点「電子商取引及び情報財取引等に関する準則」改訂 (平成26年8月 経済産業省)

文●通販通信

2014年11月13日 02時05分更新

記事提供:通販通信

  • この記事をはてなブックマークに追加
本文印刷

久保京子の「ネットショップCS情報局」より

経済産業省で、「電子商取引及び情報財取引等に関する準則()」の11回目の改訂が実施され、8月8日に公表されました。

今回の主な改定内容は、以下の3項目です。
———————-
【1】消費者の操作ミスによる錯誤に関する論点の修正
・最終確認画面を表示しない場合について、電子契約法第3条ただし書の「確認を求める措置」として十分であるかに関する追記。
・「確認を求める措置」を要しない旨の「意思の表明」を消費者が行う場合における、クリックの法的効果に関する追記。

【2】未成年者による意思表示に関する論点の修正
・未成年者のうち幼年者等の意思無能力者が申込みを行った場合には、契約が無効となることを追記
・未成年者が取引の相手方に対して成年者であると誤信させるために「詐術を用いた」といえるかの判断についての記載。

【3】デジタルコンテンツに関する論点の追加
・デジタルコンテンツ(新規追加)
・デジタルコンテンツのインターネットでの提供等における法律問題について(新規追加)
・デジタルコンテンツ利用契約終了後のデジタルコンテンツの利用(新規追加)
・電子出版物の再配信を行う義務(新規追加)
・オンラインゲームにおけるゲーム内アイテムに関する権利関係(新規追加)
———————-

上記改訂の中で、特に物販ネット通販で気になる【1】【2】の項目について、今回は【1】を解説します。

【1】 消費者の操作ミスによる錯誤に関する論点の修正
・「確認を求める措置」として十分であるかに関する追記。(準則 i. 9 頁)

経緯:
BtoCの電子契約では、事業者側が、消費者の申込み内容等の意思を確認する措置を設けていない場合には、原則として、操作ミスによる契約は無効となります。(電子契約法第3条)
「確認を求める措置」としては、「最終確認画面」を設置するケースが一般的ですが、最近、少ない操作回数で契約を締結させるため、最終確認画面を明示的に表示しないケースも増えていることから、「最終確認画面」を表示しない場合について、十分な「確認を求める措置」について以下の内容を追記しています。

1)「確認を求める措置」として、入力画面とは別に「最終確認画面」を設けることは必須ではない。

2)「最終確認画面」を設けない場合には、消費者が入力した情報を全て表示して消費者が意思表示の内容を確実に確認できるようにするとともに、「ボタンをクリックすることで最終的な意思表示となること」を消費者に明瞭に表示する。

3)「確認を求める措置」として不十分とされるケース
「最終確認画面」を設けておらず、意思表示の内容が、同一画面上であっても、確定的な申込みとなる送信ボタンと全く別の場所に表示されている場合。
例:
入力画面と同一画面の別の箇所に意思表示の内容を明示する画面が表示されているが、送信ボタンが入力画面側に設けられている場合。

申し込みフレーム

・「確認を求める措置」を要しない旨の「意思の表明」に関する追記。(準則 i. 10 頁)
経緯:
確認画面の表示等の必要がない旨の「意思の表明」を消費者が行う場合について、実際のECサイトでは、表示スペースの制約等から、ワンフレーズの短い表現のみが表示されたボタンをクリックさせることがあります。このような場合におけるクリックの法的効果について追記しています。

1)「確認を求める措置」を要しない旨の意思表明に該当するケース
・「確認画面がなくてもよい場合にはこちらをクリック」というように、確認画面が不要である旨の文章を記載したボタンをクリックした場合。
・確認画面が不要である旨の文章を省略して表現されたボタンが、「確認措置を必要としない旨」の選択の意思表示であることを消費者が理解してクリックした場合

2)「確認を求める措置」を要しない旨の意思表明に該当しないケース
当該ボタンの趣旨が消費者に適切に説明されていないため、消費者が省略して表現されたボタンの意味を正しく理解できないままクリックしたような場合。
——-

【2】未成年者による意思表示に関する論点の修正については、次回ご紹介します。


「電子商取引及び情報財取引等に関する準則」とは
電子商取引、情報財取引等をめぐる現行法の解釈の指針となるもの。
電子商取引、情報財取引等に関する様々な法的問題点について、民法をはじめとする関係する法律がどのように適用されるのかを明らかにすることで、取引当事者の予見可能性を高め、取引の円滑化に資することを目的として、学識経験者、関係省庁、消費者、経済界などの協力を得て、経済産業省により平成14年3月に策定された。
電子商取引、情報財取引等をめぐる取引の実務、それに関する技術の動向、国際的なルール整備の状況に応じて、今後も柔軟に改訂していく予定。

経済産業省では改訂に向けた事業者からの意見を随時受け付けています。
【意見送付先】
住所:〒100-8901
東京都千代田区霞が関 1-3-1
経済産業省商務情報政策局情報経済課
FAX 番号:03-3501-6639
電子メールアドレス:ecip-rule@meti.go.jp
※件名は「電子商取引及び情報財取引等に関する準則についての意見」としてお送りください。

≪参考資料≫
「電子商取引及び情報財取引等に関する準則」を改訂しました
(経済産業省 平成26年8月8日)

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

久保京子
久保京子
内閣総理大臣及び経済産業大臣事業認定資格 消費生活アドバイザー
株式会社フィデス 代表取締役社長
事業内容:ネット通販向け広告法務、Webユーザビリティ、ユーザー調査
WEBサイト:ネットショップのCSを高める情報発信中!/『ネットショップCS情報局』

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

【過去のコラム】
2013年のBtoC-EC市場規模は11 兆 1,660 億円(対前年比117.4%)(経済産業省調査)
スマートフォン特有の消費者とのトラブル事例と対策のヒント
景表法改正、広告表示の適正管理のための7つのポイント
景表法改正 事業者が講ずべき広告表示の適正管理の指針案(消費者庁)
各種インターネット機能・サービスの利用率、タブレットやスマートフォンがPCを上回る(総務省 平成25年通信利用動向調査)

>>過去のコラム一覧はこちら

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

Web Professionalトップへ

Web Professionalトップページバナー

WebProfessional 新着記事

ASCII.jp会員サービス 週刊Web Professional登録

Webディレクター江口明日香が行く