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いまどきの高校生アプリとIoT

2014年11月11日 13時00分更新

文● 遠藤諭/角川アスキー総合研究所

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人気サービスにカウンターをくらわす高校生

 2003年から「パソコン甲子園」というイベントの審査員をやらせてもらっている。高校生・高専生がプログラミングとアプリ作りを競うイベントで、今年も11月8、9日に、予選を勝ち抜いた28チームが会津大学での本戦を競った。はじまった13年前は、まだ“パソコン”の甲子園という名前がふさわしく、この間のネットデジタル事情の変化もさることながら、10代の高校生たちとコンピューターとの関係もものすごく変化したと思う。

 私にとっても年中行事の1つになっているし、1日半かんづめになってあの空気の中で過ごすのも楽しい。同じような目的で活動している高校生たちが全国から泊りがけで集まってくる。これは、いまどき話題の“ハッカソン”などとは別次元の凄いイベントである。どう凄いのかというと、私個人の経験だが、中学生のときに日本学生科学賞(読売新聞社主催)でこのよう時間を共有したことが、そこにいた連中のパワーをいまももらっているような錯覚もあるからだ。

 第1回からほぼ入れ替わっていない審査員の顔ぶれや大学関係者の方々とのやりとりは、1年ごとのこの世界の変化をたな卸しさせてもらうよい機会になっている。第1回が開催された2003年といえば、iモードなどケータイがどんどん広がってきて、ブロードバンドという言葉がもてはやされ、森内閣がe-Japan構想をかかげてICTにネジを巻いていた頃である。

 その後のこの業界の変化のほうはここで説明するまでもないと思うが、パソコン甲子園のほうはひたすらパワーを増した感がある。“プログラミング部門”の水準が高くなり、筑波附属駒場、開成、灘高といったところが上位を占めるようになった(もちろんだけではないが)。そして、4年前から種目となった“モバイル部門”の内容が非常によくなっている。

 プログラミング部門は、ACMなど海外の学生プログラミングコンテストと同じく、一定時間内にどれだけ問題を解くプログラムを作るかを競う。一方、モバイル部門は、3人以下のチームでAndroidアプリを開発、本戦ではそれをプレゼンテーションして競う。「高校生だから担任の先生の指導によるだろう」と思われそうだが、彼らがいかに自分たちで取り組んでいるかは、プレゼンテーション後に設けられたデモタイムでの対話ですべて見える。

 今年のモバイル部門グランプリは、沖縄工業高等専門学校で、アプリは“テキパキッチン”という作品だった。まずプレゼンで、「みなんさん料理のアプリというと“クックパッド”を連想すると思いますが……」と人気サービスの気になるポイントについてカウンターをくらわす。実際に、キッチンでスマートフォンを見ながら料理を作るときに便利に使える工夫をしたものだ。

パソコン甲子園の競技風景(Photo by Hiro Goto)

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