Android搭載の音声検索機能が他のアプリ内も対象に
Androidユーザーが、共有写真や美味しいレストランを探したり、他のアプリ内検索を実行したりするのにいちいちアプリを開かなくてもよくなる日がすぐそこに来ている。グーグルのモバイルオペレーティングシステムは、搭載済みの音声ツール検索機能にてサードパーティアプリ内の検索を可能にすることで、その夢をかなえようとしている。
現在「OK Google」検索では、携帯電話のメモリアプリやGoogle Web検索及びGmailメッセージ内の写真やデータといった一部の情報しか検索できない。しかし、Google Playからダウンロードしたアプリ内部の機能をサポートすることにより、外部の開発者でも利用可能になったのだ。
これによりわざわざ専用アプリを開くことなしに、Eat24やトリップアドバイザーなどでレストランやホテルの検索ができるようになるのだ。実際には、Moto Xや新Nexus 6といった特定の携帯電話が「OK Google」と言うだけで反応するようになっている。そのためユーザーはデバイスのタップ操作を一切行わずに、指定したアプリを起動してすぐに検索することができる。
ディープリンクの奥にあるもの
では、その仕組みはどのようになっているのか説明しよう。グーグルがクエリを解析した後、ユーザーによって指定されたアプリに直接検索を実行する(機能サポートが更新されている場合)。検索結果が表示されたら、それにあわせてモバイルアプリ内の対応したコンテンツ(ディープリンク)を表示するのだ。
グーグルは、このアップデートがほんの数行のコードを入力するだけで簡単にできるものだと述べ、10月29日に掲載された開発者向けブログ内で次のように説明している。
…検索可能なアクティビティでGoogle Now SEARCH_ACTIONに接続するには、AndroidManifest.xmlに以下のように手を加えるだけで可能になります:
<activity android:name=".SearchableActivity"> <intent-filter> <action android:name="com.google.android.gms.actions.SEARCH_ACTION"/> <category android:name="android.intent.category.DEFAULT"/> </intent-filter> </activity>
これらの変更を実行することで、アプリが検索式のSearchManager.QUERY追加情報を含むSEARCH_ACTIONのインテントを受信することが可能となります。
機能のシステム最低必要用件は、Android Jelly Bean(Android 4.1以降)とGoogle 検索アプリ(バージョン3.5以降)となっている。また、サードバーティアプリの場合言語が英語に設定されてなければならない。開発者たちは、それがすぐに利用できるために関心を高めているようだ。
すべてうまくいくはずだった
この機能アップデートは、進化した「OK Google」として興味をそそられるし、大変便利なものであるといえるだろう。しかし、いくつかの問題点も挙がっているのだ。
第一に、グーグルがアプリ内検索データに直接アクセスできることにより、ユーザーのデータがどんどん蓄積されてしまう点。次に、純粋に実用的な面から見て、近くにいた人の話し声で反応してしまわないか、という点。なぜならばLG GやMoto 360スマートウォッチで似たような経験があるからだ。Android Wear搭載のデバイスはグーグルの音声機能をふんだんに利用しているのである。
となると、Android Wearや増加の一途をたどるスマートウォッチに、Androidに搭載している音声検索機能を利用するアプリ内検索を盛り込もうとしているのもうなずける。その実現も遠くはないだろう。
スマートウォッチのサポートについてグーグルに尋ねたことがあるのだが、スポークスマンのジョシュ・クルーズはこう答えてくれた。「音声機能は、現在携帯電話とタブレットに限定されています。(しかし)数か月内には、さらに広い形での提供を考えています」。
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Adriana Lee
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※本記事はReadWrite Japanからの転載です。転載元はこちら