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ハイブリッドクラウドの本命がいよいよ日本でラウンチ!

ゲルシンガーCEOが高らかに宣言するvCloud Airの日本上陸

2014年11月06日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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11月5日、ヴイエムウェアは年次のプライベートイベント「vForum 2014」を開催した。基調講演では、インフラやクラウド、エンドユーザーコンピューティングなどの分野での最新の取り組みが説明された後、パット・ゲルシンガーCEOからvCloud Airの日本上陸も正式にアナウンスされた。

未来に向かって旅立てるITプラットフォーム

 仮想化技術の総合イベントとして年次で開催されているvForumも、今年で10回目を数える。今年は「NO LIMIT」をテーマに、114のセッション、67のスポンサーをも巻き込んだ大規模なソリューション展示を展開している。

 初日の基調講演に登壇したヴイエムウェアの三木泰雄氏は、「今回は1万名を超える登録者数となった。確か700名程度だった1回目から基調講演をやらせていただいているが、壇上から見える風景がどんどん横に拡がってきた」と感慨深げに語る。そして、今回のテーマである「NO LIMIT」について「ITの持っている制約をソフトウェアの力で乗り越えていく。管理性やセキュリティ、可用性、ワークスタイルに至るまで、これまでと違った価値をもたらしていく」と語る。

ヴイエムウェア 代表取締役社長 三木泰雄氏

 続いて登壇したVMware CEOのパット・ゲルシンガー氏は、「Liquid Business」という表現で変化に対して柔軟に対応できるビジネス環境の必要性を訴えた。変化対応力やイノベーションの観点で、ゲルシンガー氏が例に挙げたのはクラウドベースでのタクシー配車を可能にしたUber。「なにも資産を持たないにもかかわらず、Uberの時価総額はレンタカーの大手2社を合わせたものより大きい」(ゲルシンガー氏)。

VMware CEOのパット・ゲルシンガー氏

 こうしたビジネス動向に対して、従来は「安心で安全なIT」か、「柔軟性の高く、アジャイルなIT」のいずれかを選択しなければならなかったが、VMwareのプラットフォームは両者のメリットを提供できるという。「サイロのハードウェアにからまれない。迅速で、安全で、かつコンプライアントな、未来へ向かっての旅立ちができるITだ」とゲルシンガー氏は強調する。

EVOシリーズ、コンテナ、NSXの最新動向は?

 こうした新しいITの基盤となる「Software-Defined Enterprise」を実現するのが、VMwareが掲げるSoftware-Defined DataCenter、ハイブリッドクラウド、エンドユーザーコンピューティングの3本の柱。ゲルシンガー氏は、この3本の柱に添って、VMware vCloud Suite 5.8やβ版が公開されているvSphere 6.0、統合管理プラットフォームのvRealize Suiteなど、ここ数ヶ月に発表されたさまざまな新製品について説明した。

 最初にフォーカスされたのは、統合型インフラ製品の「VMware EVO」だ。その第1弾となるミッドレンジ向けのアプライアンス「EVO:RAIL」は、HPやデル、富士通、EMC、日立データシステムズ、ネットワン、インスパー、スーパーマイクロなどのパートナーから順次提供される予定。ゲルシンガー氏は「Software-Defined DataCenterを15分で立ち上げることができる」とアピールした。

 第2弾となる「EVO:RACK」もプレビュー版が公開されている。EVO:RAILが100VM程度なのに対して、EVO:RACKはデータセンター規模のスケールを誇る。「Open Computing Projectとも連携しており、ローレベルなハードウェアの管理も標準化しようとしている」(ゲルシンガー氏)。

データセンター規模をカバーするEVO:RACKがテクニカルプレビューへ

 次に紹介されたのが、OpenStackの取り組みだ。ゲルシンガー氏は、企業のITと(OpenStackをベースとする)DevOpsのプラットフォームが分離する危険性を指摘。「もう1つのインフラのサイロを造らなければならないのか? それはNoだ」とのことで紹介したのが、OpenStackとVMwareとの統合だ。実績のあるVMwareのプラットフォームに、OpenStackのAPIを載せることができるのが魅力だという。

VMwareとOpenStackの統合により、単一のプラットフォームでさまざまなアプリケーションを

 さらに、ゲルシンガー氏はコンテナ技術との統合についても言及した。「従来、VMとコンテナは対立するものとみなされていたが、実は補完的な関係にある。VMはセキュリティ的に分離するために必要で、コンテナはアプリケーションのパッケージと展開で重要だ」とのことで、話題のDockerはもちろん、Google、Pivotalなど幅広いコンテナ技術をサポートしていくとアピールした。「まったく中断することなく、妥協することなく、コンテナを使うことができる。今日および未来の開発者のニーズを満たすことができる」(ゲルシンガー氏)。

さまざまなコンテナ技術をサポート

 インフラ系で最後に紹介したのが、VMware NSXをベースにしたネットワークの仮想化だ。せっかくマシンを仮想化しても、展開のスピード、運用や設備投資の高さ、セキュリティなどの課題があり、ネットワークは物理的なくびきから解き放されない。これらの問題を抜本的に解決すべく、コンピューターと同じく、ネットワークをソフトウェア化するのが、VMware NSXだ。「NSXはESXと同じだ。コンピューターのためのESXと、今度はネットワークのために作った。VMとVNというわけだ」(ゲルシンガー氏)。

ソフトウェアによるネットワーク仮想化技術「VMware NSX」の概要

 VMware NSXにはスイッチング、ルーティング、ファイアウォール、IDS、ロードバランシング、VPNなどの機能がすべて含まれ、物理ネットワークと同じように扱える。加えて、トラフィックの可視化やインスタンスのコントロールが可能になるほか、従来のセキュリティの境界線をVM単位に“マイクロセグメント化”できるのもメリット。ゲルシンガー氏は、「NSXは、すでに250社のお客様がおり、40社のパートナーがビジネスを展開している。ガートナーが発表したネットワーク分野のマジッククアドラントでも、ソフトウェア会社で初めて、VMwareがビジョナリーに入ることができた」とアピールした。

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