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業界人の《ことば》から 第116回

4台に1台をハイレゾ化したい、ソニーの思惑

Androidやめて、ウォークマンらしさ出せている

2014年11月04日 09時00分更新

文● 大河原克行

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4台に1台を、ハイレゾウォークマンに

 ソニーマーケティングの河野社長は、「この下期は、ウォークマンの実売台数の4台に1台をハイレゾにしたい」と意気込む。

 しかし、この数字はかなり現実的なものといえる。

 ソニーストア大阪の堺本浩司店長によると、「ソニーストア大阪では、ウォークマンの上期販売台数の4分の3は、ハイレゾオーディオモデルになっている。ソニーストア大阪ではひと足先にハイレゾ化が進んでいる」とする。

ハイレゾ対応機種は実に41機種を数えるという。

 そして、ハイレゾオーディオ機器を購入した人は、様々な周辺機器を購入する傾向が強いという点でもメーカーや販売店にとっては魅力的な商材だ。当然、新たにハイレゾの音楽をダウンロードするといった販売行動も生まれる。これも販売増につながる動きだ。

Androidから離脱したことで、バッテリー寿命が延び利点も

 そして、ハイレゾとは直接関係はないが、NW-A16およびNW-A17では、Android OSの搭載をやめたことも販売拡大にプラス効果になっているようだ。

 河野社長は、「Androidモデルではなく、純粋なウォークマンに戻った。その結果、バッテリーの持ち時間が改善されるなどのメリットが生まれている。開発陣はよく決断してくれたと思う」とする。

 12月上旬からは、木村カエラさんを起用したテレビCMを全国で展開。販売にさらに弾みをつける考えだ。

 河野社長は、「いまでも、ソニーといえば、ウォークマンといわれるように、ソニーのDNAはオーディオにある。個人的には、ソニーのオーディオが元気になることを望んでいる」と語る。

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