スマホで始める「音楽アプリ部」 第61回
「モノフォニックシンセ」「リズムマシン」「シーケンサー」の3機能を備える
シンセの名機「MS-20」が進化したiPadアプリ「KORG iMS-20」を解説
2014年11月02日 12時00分更新
特殊効果やエフェクターも十分
音作りの際には画面中段に並ぶ、小さなツマミ類をいじっていきます。画面最上段メニューにあるSYNTH EDITの「ZOOM MS-20」をタップすると、ツマミ類の並ぶコントロールパネルが画面全体に拡大表示されます。
iMS-20は2基のVCOを搭載しているので、それぞれを異なるオクターブに設定して厚みのある音に仕上げると和音が鳴らせない、という弱点をカバーすることが可能です。
画面右下の「PATCH PANEL」をタップするとパッチパネルの配線(黄色い線)を変えられます。一見しただけでは何がどうなっているのかわからないと思いますが、音色にノイズを混ぜたり、永続的なサステインを作り出したりといった特殊効果も生み出せます。プリセット音色の配線などを参考に、いろいろ試して楽しんでほしいところです。
またSYNTH EDITからEFFECTをタップすると、エフェクターのオン/オフやエフェクトタイプを選択するメニューが開きます。
DelayやChorus/Flangerなど全13種類の中からひとつを選び、EFFECT EDITつまみで掛かりの深さなどを調整します。エフェクトループは1系統で、コントロールもシンプル。もうひとさじの味付けには十分な効きの強いエグみのあるエフェクト群です。
キーボードセッティングの自由度も高い
iMS-20には画面最下部に(C3~C6までの)3オクターブ分のキーボードとモジュレーションホイールが基本設置されています。が、モノシンセとはいえさすがにそれだけでは音域が足りないこともあります。そんな場合には画面最上段のメニュー「CONTROLLER」の項目で「KEYBOARD」をタップしましょう。C1~C7までのレンジを左右にスライドして選択できるキーボードが使用できます。
表示する音域を1オクターブ分、一度に上下できるOCTAVEボタンと鍵盤ひとつ分ずつの幅で調整するKEYBOARD POSITIONスライダーがあり、鍵盤自体の幅もKEYBOARD WIDTHで3段階から選択可能。なかなか自由度の高いセッティングができます。
キーボードの代わりに「KAOSS PAD」を演奏用のコントローラーとして使うこともできます。右側のパッドが音程とサステイン、左側のパッドが音量やPAN(ステレオ)のコントローラーとなっており、演奏を右側、フィルタリングを左側で操作することになります。スケールやフィルターのパラメーターなども変更できるので、トリッキーな演奏にさらに彩りを加えることができます。
(次ページでは、「シーケンサーは珍しいツマミ型」)
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