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麻倉怜士のハイレゾ入門講座 第6回

ハイレゾ版の松田聖子やカラヤンで、青春時代がよみがえる

2014年12月31日 11時00分更新

文● 編集部、語り●麻倉怜士

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DRMフリーというハイレゾ配信の原則に時代が追いついた

 ハイレゾ配信に大手が参入してきたのは2011年の4月以降です。当初は昔の名盤をある程度出して感触をつかみ、ビジネスの種になると感触をつかんだ。結構いけそうだねと思い始めて、2013年ごろから本格的なリリースが始まりました。

 なぜ彼らが慎重だったのかというと、DRMがないからです。iTunes storeも今でこそDRMフリーの楽曲が中心となりましたが、最後までDRM付にこだわっていました。実はハイレゾ配信にも昔はDRMがありました。e-onkyo musicも当初はDRM付きのWMA形式で配信していました。これが基本的に2011年のクイーンの配信の近くまで続いた。

 世界的に見ると、日本のe-onkyo music、スコットランドのLINN RECORDS、アメリカのHDtracksの3つがハイレゾ御三家ですが、このうちHDtracksとLINN RECORDSははじめからDRMなしの配信でした。大手レーベルからすれば、このあるなしが大きな問題で、不法配布を恐れていた。

 ただDRMはユーザーにとってはものすごく使いにくいもので、特に1度パソコンでダウンロードした、そのパソコンでしか聴けないのでは困る。そうじゃないと、ネットワークプレーヤーにも、ウォークマンにも転送できない。だから、ハイレゾ=DRMフリーが原則なんですね。

 ただ昨年著作権法が改正されて、罰則規定が設けられた。これが大手レーベルに一つの保証を与えたという側面は大きいです。

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