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麻倉怜士のハイレゾ入門講座 第2回

ハイレゾとニセレゾ、規格か宣伝文句なのかという議論

2014年12月27日 19時00分更新

文● 編集部、語り●麻倉怜士

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CDのくっきりとした音を、好む人がいるという話

 逆にいうとCDは、くっきりと聞こえる良さもあるんですよ。荒いんだけれども、大きな太い筆で書いたような勢いがあるんですね。ハイレゾは細めの筆で、細部にこだわったようなイメージです。

Image from Amazon.co.jp
COVER 70’s

 少し離れてみたら、太い筆の方がはっきり見えるけれども、近づくと細い筆の方が繊細っていう感じに近いかもしれません。アーティストによっては「俺はCDしか出さない」という人もいるんですよ。

 俺の音はシャキッとした音だから、ハイレゾではちょっとなよっとしてしまうからいやだという人も結構います。だから、レコード会社では原盤をなかなかハイレゾで録れなかったという話もありました。

 最近は変化してきましたが、俺はやっぱりハイレゾ嫌いっていう人もいて。そうなるとK2HDでしかできないんですよ。ビクターからリリースしている、柴田淳の「COVER 70's」というアルバムのリリースは2012年です。ハイレゾで録音して、CDにダウンコンバートしたバージョンのみがアーチスト・アプルーバルを得ているので、ハイレゾ配信の際は、K2HDに頼ることに成りました。最近の「バビルサの牙」もK2HDですね。完全なハイレゾ時代ですが、アーティストインテンションから見て、CDが選好されることは少なくないのです。

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