このページの本文へ

4万円がリーズナブルに感じる音質

DAC内蔵ソニー「MDR-1ADAC」はヘッドフォンの未来を感じる

2014年10月25日 12時00分更新

文● 四本淑三

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

DAC内蔵でも約300gと重さは気にならない

 DACやアンプを駆動するバッテリーも入っていますので、気になるのは重さです。DACを内蔵しないMDR-1Aの約225gに対して、MDR-1ADACは約300gと、75gの重量増となっています。

 比べれば確かに重いのですが、密閉型のヘッドフォンでこれよりヘビーな機種はいくつもあるので、実際に装着して気になるほどではありません。むしろベースとなった素のMDR-1Aが軽いわけです。

 装着感については、MDR-1Rの頃からの美点をそのまま引き継いでいます。立体縫製されたイヤーパッドは、側頭部と面で当たり、長時間の装着でもストレスを感じさせない上に、密閉型ヘッドフォンの性能を維持するのに必要な、高い気密性を得ています。もちろんイヤーパッドのクッションは低反発ウレタンです。

 内蔵DACは、MDR-1ADAC側からクロックを生成し、再生装置側のクロックによるジッターを排除するため、非同期通信方式(Asynchronous)を採用。DACとしての解像度は192kHz/24 bitまで対応し、ソニー製品ではおなじみのデジタルアンプ「S-Master」のハイレゾ対応版「S-Master HX」でドライブします。

 デジタル接続での高域再生限界は40kHzまで。DSDの5.6MHzにも対応するとありますが、再生までの間にPCM変換が入り、DSDのネイティブ再生には対応していません。また、iOS機器の場合は44.1kHz/16bitまでとなります。

性能の割には小型なのでモバイル環境で十分に使えます。ハウジング部をフラットに折りたためるスイーベル機構を採用

持ち運びに便利な携帯用のキャリングポーチも付属。ケーブルもまとめて収納できます

(次ページでは、「MDR-1ADACのどこに未来を感じるのか」

カテゴリートップへ

週刊アスキー最新号

編集部のお勧め

ASCII倶楽部

ASCII.jp Focus

MITテクノロジーレビュー

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード
ピックアップ

デジタル用語辞典

ASCII.jp RSS2.0 配信中