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麻倉怜士のハイレゾ入門講座 第1回

ハイレゾ前史:人はいい音という普遍的な夢を追い求めてきた

2014年11月12日 17時00分更新

文● 編集部、語り●麻倉怜士

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大手ハードメーカーの参入で活気のある市場に

 国内のハイレゾ配信は、2005年にe-onkyo musicがサービスを開始した時に始まります。最初はエイベックスや坂本龍一など、一部の楽曲が提供されているだけで、マイナーな印象もあったんですが、2011年にユニバーサルミュージックがクイーンの全曲集をe-onkyo musicに提供したことをきっかけに、大手レーベルが参入してきました。

ソニーが2013年9月に発表した最高峰のウォークマン「NW-ZX1」。192kHz/24bitのハイレゾ音源に対応する。

 ほかにもmoraのソニーミュージックとか、ワーナーミュージックとか。これら世界を席巻する大手レコード会社は膨大な数のアーカイブを幅広いジャンルで持っていますから、結構最近ハイレゾでもいいコンテンツが増えてきたねといった雰囲気が盛り上がってくる。うちも配信に参入しようかというレーベルが増えてきます。

 そんな中、昨年ソニーがハイレゾ対応を打ち出して、ウォークマンや簡単にファイル転送ができる据え置き機を発売した。こうなるとオーディオ機器メーカーの方も、きちんとした対応で、ものを出さないと、盛り上がっているハイレゾのシーンに乗り遅れるぞといった焦りも出てくる。

 この1年で急にハイレゾが話題になった理由をまとめてみますと背景として、昔からある良い音を聞きたいという人類共通の欲求があり、それをプロモートするハイレゾ配信のスキームの確立がある。そこに感度の高いクリエイターが参加し、大手レコード会社も参入してくると、このビジネスチャンスを生かしたいと思うハードメーカーも増えてきて、シーン全体がにぎやかになる──という一連の玉突き的な流れがあるように思います。

お知らせ

 AVプロショップを秋葉原や新宿など全国11店舗で展開する、株式会社アバック主催のイベント「HOME THEATER JAPAN 2014 WINTER」が11月22日と23日に、池袋サンシャインシティで開催されます。

 イベントでは麻倉怜士先生も“ホームシアターでのハイレゾ入門”をテーマにしたセミナーを予定。日々進化するホームシアター機器。その核となるAVアンプに搭載された「ハイレゾ」再生機能を使い、ホームシアター環境でのハイレゾ再生を提案します。ご興味のある方はぜひ、足を運んでください!

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